「長」を明日にでも投げ出したい人へのブログ

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29Jun
- 「残業削減」にあまり意味がない？
  元ネタhttps://news.nifty.com/article/magazine/12179-20170626-22378/1要は残業削減しても従業員満足度が上がらず、むしろ有給が消化できたほうが満足度が上がるという話です。たしかに忙しい会社ほど、部下に「早く帰れ」と言ったところで、部下は不満そうな顔をするだけです。仕事がたまっているのに、終わらないのに…とむしろ閑散期を見つけて休みが取れて、旅行とかできる工夫をするほうが、従業員満足度は高い。なるほど、そうかもしれませんね。でも従業員満足度と仕事の進捗とは異なります。考えてもみてください。そもそも、連日１日１２時間も１３時間も働いて集中力持ちますか？以前も書きましたが、会議の時間短縮、トリンプさんのように電話や私語禁止の時間をつくる、早朝出勤の奨励など、「長」としては、無駄な時間を排して、短期集中型にもっていくべきだと思います。
27Jun
- 上と意見を異にした時の対処法
  元巨人軍監督の原辰徳さんのシンガポールでの講演会の記事ですが、元ネタhttp://tohoku360.com/seminar-hara2/その中で中間管理職に関する記述がありました。長嶋監督の下では、中間管理職というものを勉強することができました。監督と議論した上で出した結論であれば、その通り選手に伝えるのがコーチの役割です。例えば監督の結論がＡ案だとして、いくら私が元々Ｂ案の方が良いと思っていたとしても、決して選手の前で「実は俺もＢ案が良いと思ってたんだよ」とは言ってはいけません。それをした途端に組織は崩壊します。監督は最終的には全て自分で決めることができますが、コーチや中間管理職には限界があります。監督と議論して出た結論なら、それを全うするのがコーチであり中間管理職の役割だということを学びました。なるほど！これを読むまでは意識をしていませんでしたが、大変重要な話ですね。船頭は２人いてはいけないのです。特に「長」のほうが人望があったり、「長」が上司を内心見下している時は要注意です。「実はB案が良かったと思うんだよ」と口に出すということは、まだモヤモヤしているのです。そうならないためには、納得するまで議論を重ねるべきではないでしょうか。本来議論とは言い負かすためのものではありません。お互いのアイデアを高め合い、互いの要素を取り入れながら、結論にもっていくべきものです。原さんの言う通り、最後は決断した人間が責任を取るわけですから。
22May
- 久しぶりの更新
  特に理由がないのですが、サボっていました。ネタが思いつかなかったという理由なのですが・・・昨夜、たまたま以下の記事を読みました。http://style.nikkei.com/article/DGXMZO15940100R00C17A5000000?channel=DF140920160927私は幸いにも滅多に風邪などひかず、病気することも無く、１０年以上無遅刻無欠勤でした。あるときから体調不良を感じながらも、発熱などないため、同じような生活を送っていたところ、ある繁忙期の朝、突然布団から動けなくなりました。その日、初めて欠勤しました。その翌日から復職したら、数日後、今度は酷い動悸がしました。しかもトップから、理不尽な叱責をうけたストレスとも重なり、会議の場で本当に倒れそうになり、そのままタクシーで病院へ行く羽目になりました。血圧は３００近く。でも心臓関係の検査を何度しても異常なし。１か月近く病院を紹介されては転々として辿り着いたのが心療内科。自律神経失調症でした。自分では心身がタフだと思い、それまでの日々を過ごしてきましたが、丈夫な人間ほど、過信が仇となり、簡単には治らない病気に陥ります。タフな人間なんかいません。休める時は十分な休養をとってください。
29Apr
- 仕事上のメールやレポートの構成
  仕事上のメールやレポートの構成で守るべきことがあります。それは、結論を含めた要約を最初の2-3行で書いてしまうことです。読みたい人は、その後も読むだろうし、関係ない人はそこで読むことを止めるでしょう。それ以上に、あなたが何を書きたいのかを理解した上で、本文を読むことができるので、読み手の側としても助かります。特にメールの量が半端ではない、上の立場の人間からすると、大変出来る、気の利く人間のメールに感じます。皆さんはインターネットで何かしらのニュース記事を読んだ経験があると思います。それらの構成は、結論を含めた要約が文頭にきて、そこから本文に入っています。英字新聞を読まれたことがある方は、その文体に慣れていると思います。例えば以下の例文です。時間の無い人は最初の9行だけ読んで、※の下の文章に飛んでください。（ＣＮＮ）米魚類野生生物局は、米フロリダ州に生息する西インドマナティーの個体数が劇的に回復したと判断し、絶滅危惧種の指定を解除した。この措置は米魚類野生生物局が３月３０日に発表。１９６７年３月以来、絶滅危惧種（Ｅｎｄａｎｇｅｒｅｄ）に指定されていた西インドマナティーは、危急種（Ｔｈｒｅａｔｅｎｅｄ）に格下げされた。これに対して保護団体からは、指定解除は時期尚早であり、個体数回復に向けた長期的な計画も存在しないとして批判の声が上がっている。一方、当局は、危急種に格下げされても連邦政府や州当局の保護対策に変わりはないと強調した。魚類野生生物局の担当者は、「マナティーの個体数の完全回復のためにはまだやるべきことがある。しかし、特にカリブ海ではマナティーの個体数は回復しており、我々はパートナーと連携して対応に当たっている」と説明する。フロリダ州当局は１カ月ほど前に、３年連続で６０００頭を超すマナティーが目撃されたと報告していた。１９７０年代の頭数はわずか数百頭にまで減少していたという。米国の絶滅危惧種に関する法律では、現時点で絶滅の恐れがある種を絶滅危惧種に、近い将来に絶滅危惧種になる恐れがある種を危急種にそれぞれ分類している。格下げを巡ってマナティー保護団体は、科学的な裏付けがなく、トランプ政権下で規制が緩和されかねないとも主張、「これはマナティーにとって壊滅的な打撃だ」と危機感を募らせる。個体数の増加に伴い、船舶に衝突するなどして死ぬマナティーも増えている。昨年死んだ５２０頭のうち、１０４頭は船舶が絡む事故に遭っていた。※最初の2行で結論まで書かれていますよね。その後で書きたいことをダラダラ書けば良いのです。メール、レポート、会議での発言。全て起承転結ではなく、起結承転結、いや起結承でまとめてみてはいかがでしょうか。それだけでも、まとまりのある文章や発言ができるようになります。「長」はそうありたいものです。
- 部下の成功は、自分の喜び
  部下が上司の「現役」時代を超える結果を出したとき、意外と上司が嫉妬したのか、評価しなかったりすることがあります。妙に張り合っているのです。もはや立場も求められる能力も違うのだから張り合う必要はないのにです。私は何人もそういう「長」を見てきましたが、「長」として成功している人は知る限りはいません。「基礎２」で、「長」になった瞬間に過去の栄光を捨てろ。と書きましたが、そこに固執してしまいがちのようです。部下が表彰される、部下が上司を超える、部下が出世して異動する…それは上司としてこれ以上無い喜びだと思います。自分を超えることのできないダメな部下を抱えて、お山の大将でいることを望む人が多いし、特にワンマン企業では、役員を子飼いのバカなイエスマンで固められたリという傾向も見受けられますが、そういう組織は「長」の実力以上には伸びないですよね。口だけでは無く、心から「自分を追い抜いてほしい」と思ってサポートすることがチームを伸ばす一つの要因ではないでしょうか。私自身は、部下が片手間で現場をやる私を抜けないことにイラついていました。でも、そこもイラつくだけでなく、サポートする余裕が必要だったのかもしれませんね。
28Apr
- 誰よりも早く出勤すること
  私は誰よりも早く出社することを続けていました。言っておきますが、歳をとって朝が早くなったというわけではありません。きっかけは若いころ、普段は仕事のできる先輩が、飲みに行った翌日は特に、そうでなくても、頻繁に遅刻したり、午前半休を取っている姿がみっともなく感じていました。逆に、転職した会社では、朝の2時まで浴びるように飲んでいた人たちが、翌朝、二日酔いで真っ赤な目をしながらも、定時の30分以上前に全員が出社している場面に遭遇し、どんなに飲んでいるときはバカでも、カッコよく見えた。それだけの理由です。その後の人生経験でも、朝遅く夜遅くまで残る人ほど、仕事ができないというのが自説です。朝が早く、会社も早く出る人には、尊敬できる人が多いです。人間の頭は日の出から日の入りまで働くようにできているはずで、日の入り後は酒を飲み、バカになる時間です(笑)。それはさておき、朝一番に出社することのメリットは、いくつかあります。まず、仕事に集中できます。二酸化炭素の量や服に付着したたばこのにおいが無いきれいな空気が吸えます。怒鳴ったり、イラついた声が聞こえないのでストレスがありません。賞与の評価や提出書類など、スタッフの前ではできない仕事を堂々とできます。デメリットは鍵を開けたり、電気や冷暖房をつけたり、窓を開けたり、という面倒と時間くらいです。でも朝一番で出社しておくと、周囲の変化に気付くことができます。これは前にも書きました。足音や挨拶の声、出社時間が遅くなるなど、管轄だけでなく、周囲の部署のスタッフの体調や精神状態がわかります。パソコンを立ち上げてから、一発目のメールが打たれるまでの時間などで、出だしの集中力がわかります。慣れてくると、朝の30分で個々のスタッフの状況を把握できます。あとの時間は観察する必要もなく、自分のペースで仕事をすれば良いと思います。もし朝一番で出社していない「投げ出したい長」の方は、それを2週間実践してみてください。状況がかなり改善されるはずです。
27Apr
- 「疑う」ということ
  プロ野球の野村克也さんが「固定観念は悪。先入観は罪」と言っていましたが、身につまされる言葉です。仕事をしていく上で、何度も失敗するのが、固定観念や先入観によるものです。例えば、普段からミスの多い、粗が目立つ人の仕事であれば、こちらもそれに目を光らせるから、意外と大きな失敗にはつながりません。ところが、絶対的に信頼しているスタッフ。几帳面で、細部にこだわり、時間にも正確で、資料も完璧という人も、いつも完璧である保証はありません。でも、信用しきっていると、チェックをスルーしてしまうことがあります。それでも大抵の場合は、何ら問題が無く、仕事は完結します。ところが、そういう人に限り、大きな損害やクレームに繋がるミスをしてしまうことがあります。誰も指摘しないし、チェックしないことが原因です。もちろん承認している「長」の責任です。よくワンマンなトップが「俺が正しい」ということを言うことがあります。上の命令だから従い、それに近づけるよう努力するでしょう。ところが、それが悪い結果を生む原因となることがあります。そのときに、トップが「自らの責任」を認めるなら問題ないですが、かなりの確率で「長」の責任とされるでしょう。前の配信で書いた「法令・人倫にもとる」ものではなくても、上の言うことが絶対正しいわけでも、責任を取るわけでもありません。ましてや現場に近いのは「長」なのです。上からの指示に反発する必要はないですが、無条件に受け入れるのではなく、本当に正しいことなのか、良くなることなのかということは、常に疑って自答していく必要があります。他にもスタッフの営業報告やクレーム電話の報告、「お客様の声」「販売員の声」「社長が○○と言っていた」など、自分の目や耳で聞いていないものは、全てが正しいのか、真意なのかは疑い、より突っ込んだ質問をしたり、裏を取ったりすることは大事です。「疑う」というのは、聞く耳を持たないとか否定するとは違います。ノーチェックや無批判や鵜呑みが引き起こす「害」から守ることもさることながら、多面的な見方をすることで、より良い対処ができたり、本質や原因が別のところにあることがわかったり、相手の「先入観」を取り除くことができるかもしれないです。「ポストトゥルース」という言葉がはやっています。もはや虚構が真実を駆逐する時代です。私たちはありとあらゆる情報に対し、指示に対し、「疑って」行く必要があるでしょう。
26Apr
- 部下に責任を押し付ける上司
  相談していて、そのアドバイス通りに動いてうまくいかなかった。指示に泣く泣く従ったり、なかなか決裁されなかったりして、仕事がうまくいかなかった、遅れを取った。でも上司は知らんぷり、それどころか叱責までして、責任を取らされるのは自分。そういうケースは多々あります。そして同じことを、さらにその部下にする人間も多々見かけます。叱責を受けるだけで済むならまだ良いですが、クビを切られるような話になったら洒落になりません。ニュースでは「トカゲのしっぽ切り」という話が後を絶ちません。その人の権限で出来るはずの無い仕事であっても、誰かを守るために、その人の「単独犯」とされる。指示した人や承認した人が、都合が悪くなると、実行した人に責任を押し付けることは、どこの世界にもあることです。傍から見ても見苦しい話ですが、それで生き延びて、さらに出世する奴も出てくるから腹立たしいものです。もしくは、誰も責任を取らない。今、一番大きく取り上げられている例の事件など、その典型ではないでしょうか。でも、それらのケースも、この場は逃げ切れたとしても、相当量のダメージがあるはずだし、前者の場合、私自身が、そうして出世した人たちの転落を何度も見てきましたし、その人の求心力は一気に低下します。だから、自分自身は部下にやるべきではありません。命令に背いての話であれば話は別ですが。先日、北洋銀行の元頭取の武井正直さんが「法令・人倫にもとる」ことは、「たとえ上司の命令でも従う必要は無い」と言っていた話を紹介しました。しかし、上司の指示となると、従わざるを得ないことが多々あります。その上司が「責任を取る」とは限らないことは、ニュースを見るまでもなく、世の常ではないでしょうか。前にも書きましたが、私も上司の電話でのとんでもない指示に対し、まずは抵抗し、それでも強権的にきたため、メールに残すように仕向け証拠を残し、さらに上の上司に連絡を入れてから実行しました。そのまま実行していたら、恐らく私が「トカゲのしっぽ」になっていたでしょう。何が間違っているか理解すること、抵抗すること、単独犯ではない証拠を残すこと、根回しすることをしっかり行い、その上で、実行することが大事でしょう。ましてや「忖度」で「法令・人倫にもとる」行為など言語道断です。ところが、長年組織の中にいると、世間の常識とはかけ離れた「常識」が支配し、それが「法令・人倫にもとる」か否かを判断しづらくなります。身近な例なら、サービス残業、売上の事前計上、パワハラやセクハラ言動など…私自身は、恥ずかしながら「それらが皆無」な良い職場には所属したことはありません。一生懸命、仕事をしていたら、実はとんでもない法律違反をやっていた。などということも、無いわけではないでしょう。日ごろから「普通の感覚」を持ち続けることが一番の防御です。そのためには以下の意識が大事です。尊敬する人であっても、その言葉は絶対ではないどんな物事にも選択肢は2つ以上ある。どんなに怖い上司に抵抗しても、命までは奪われない。たとえ抵抗して左遷や降格されても、従って牢屋に入るよりマシ→見ている人は見ている日ごろの読書や、社内規定を知ることについては以前言及しました。組織に埋没しないためには、「普通」の基準感覚を持つ努力をするべきなのです。
25Apr
- 前任者からの引継ぎ
  担当部署を引き継ぐケースで問題になるのが、１．前任者が的確に引継ぎをしないことと、２．酷い状態や問題のある状態で引継ぎを受けることです。１．については、長年その在にいた前任の人が、私にポジションを奪われた形で部署を去ったこともあり、陰に陽にいじわるをしてきたことがあります。主要顧客と接点を持たせず、影響力を誇示しようとしたり、重要案件について引き継がれないことは、結構な苦労でした。でもこちらについては、その人だけがルートではないし、時間が解決してくれました。問題は２．でしょう。売り上げ低迷、不良在庫、顧客とのトラブル、混乱など、負の要素満載で丸投げされた状態。そういうときに「前任者」を悪者にしたくなる気持ちはわかります。一方で、販路や仕入先、オペレーションや蓄積されたノウハウ、売上データなど、一朝一夕でできない財産を、無条件にあなたが手に入れていることも事実です。それまで否定する人はいないでしょう。私の意見で恐縮ですが、豊洲移転問題で、高齢の元知事を一方的に悪者に仕立て、追及する今の東京都知事の姿勢には物凄い違和感を感じています。土壌汚染云々や移転の是非については、専門家ではないので、コメントはいたしません。もちろん移転を止めるという判断は、現知事の責任ですし問題は無いです。前任者のやったことを追認する必要は皆無です。ですが、過去にそれを判断した人を「批判」することは許されても、「追及」することは間違っていると思っております。（もちろん背任があったり、法に触れることがあれば司法に訴えるべきですが）というのは、事業であっても、都政であっても、引き継いだ時点で、それは「長」なり「知事」の責任なのです。悪い部分がどんなにあろうと、良い財政なり、巨大な基盤やインフラも、引き継いでいるのだろうから、良い部分、悪い部分共に自分のものとして処理すべきです。「当時の担当で無いからわからない」「私の仕入れた在庫ではない」などは一切通用しません。もちろん前任者からしかるべき説明をしてもらう必要はありますが、「悪者」として扱うのではなく、あくまでも「本当の顛末」を教えてもらうスタンスであるべきです。前任者からの引継ぎは良い部分、悪い部分含めてなされるべきだし、後任にも同じように誠心誠意すべき。でも、決して前任者を悪者にして責任逃れをしてはいけないし、後任には事業に関していかなる弱みも隠してはいけないと思います。
24Apr
- 残業について　後編
  3．会議私はこの拘束時間が最大の無駄だと思っています。結論が出なかったり、数字合わせだったり、机上の空論だったり、逆に白熱しすぎてしまったり。私の所属した会社の上司は、どこもが会議が大好きでした。何か問題あれば会議。やっていることが見えないとか言い出し会議。売上の予実会議では、長々続く言い訳と詰め寄り。私は何度も会議をサボり、会社から問題視されたことがあるくらいです。でも、出席したところで、実りある話や何かの問題が共有され、何かが実行され、物事が解決したなどの話は皆無に等しいと思います。会社の会議への出席し、ダラダラに付き合うのは仕方ないにしても、「チーム」の会議は短時間で終わらせる必要があります。多くの会社では「立席」で会議を行うようですが、早く終わらせようという意識が必要です。事前に議題が共有され、テーマを明確にすべきです。そして大事なのは、会議用の資料はフォーマット化され、共有化されるようにし、新たに作る手間を省くようにしたいものです。４．上司への提出資料アホな上司ほど、決裁するのに「エビデンス」とやらを求めます。そして重箱の隅をつつくような茶々を入れ、何度も提出させたり、決裁しなかったりします。それで仕事が滞ったり、遅れたりという事態を何度も経験しました。それが大きな損害に影響する話なら必要ですが、得てして小さい話なのです。仕事の仕方や考え方を共有するのに、一度や二度チェックするのは大事だとは思いますが、現場を信用しろということですね。自分が「アホな上司」にならずに、現場に仕事を任せ、自分は「責任」だけ取る姿勢が必要です。大きな金額になる話だけ、しっかり取り組みましょう。それだけでスタッフの仕事を低減させられます。５．仕事の選択と集中「事業計画」に基づき、目的へのプロセスの仕事に集中させるべきです。仕事の質や量の問題より、あれもこれもやるということが、非効率化を生んでいる気がします。ミッションを明確化し、無駄な仕事を排することが、大事なことです。６．完璧を評価しない。残業の理由で「仕事を納得できるようにやりたい」というものがありました。私はその逆の体質をもっていることもあるのですが、完璧な仕事を求めることに意味を全く見出せません。もちろん経理や事務業務は、ミスが許されないでしょうし、それが仕事ですから否定はしません。せめてフォーマットの書式を作るときは完璧を求めても良いでしょう。でも、書類の体裁とか、細かい数式だとか、英文メールの文法とか、テープの貼り方が曲がっているとか、取引先に裏の通用口から入るか表から入るかとか、そんなことに気を遣うこと自体が無駄です。人が拘ることにケチはつける必要は無いですが、完璧な仕事より、早い仕事に評価をしていくことが大事でしょう。７．突発的な仕事の廃止ある会社はオーナー企業で、突発的な仕事を振られることばかりでした。次の日に会議だ。今日中に資料を作れ。そんなことでは仕事のスケジュールが狂うことばかりです。会社や上司の突発の仕事は、仕方ないにしても、あなたの「チーム」内では突発的な仕事は禁止すべきです。メールの件でもお伝えしたダン・ケネディの仕事を思い出してください。週に一回、FAXをまとめて発送してもらい、そこから返信していく方法です。仕事を週単位にして、突発的な仕事は作らない。「計画」に基づいた仕事にすることで、無駄を排することができます。同じように、ゆとりの無い納期の仕事は引き受けない。相手都合の突発的な仕事を一個や二個引き受けなかったからと、問題が大きくなるはずがありません。それでこじれるくらいなら、こじらせてよいのではないでしょうか。８．ミスを無くすケアレスミスの多い私には耳の痛い話ですが、ミスをすることでやり直しをしたり、コミュニケーションを二度行き来することになるだけで、お互いの無駄です。他にも色々あると思いますが、残業を無くすには、無駄な時間を省く体制作りを、「長」が徹底して工夫して、実行していくしかないでしょう。残業するくらいなら、チームで飲みに行ったほうがよほど有益です。週に一回は全員が定時で退社し、「居酒屋ミーティング」ということも、一つの方法かもしれませんよ。残業続きの人に、目が充血するなんてとか、そんな根性論を垂れる「長」にはならないと決めることです。
23Apr
- 残業について　中編
  残業の原因については、仕事量が多い、突発的な仕事が多い、勤務時間外で無いとできない仕事がある、仕事を納得できるようにやりたいから、納期にゆとりが無いなど、生産性とは関係の無い、バカげた理由が多いです。そんな理由の残業をいかに減らそうと努力するのが、「長」の任務ではないでしょうか。携帯やパソコンなどの普及で、便利な世の中になりました。今まで手書きだったものが全て電子化され、出張に行くのなら時刻も宿もネットで一発、英単語も検索で一発、メールで一斉送信すれば、手間暇は省けます。さらに世界中どこにいても、携帯がかかり、LINEでメッセージが飛んできます。ですが、残業時間が減りましたか？売上が著しくあがりましたか？といえば、疑問を持たざるを得ません。しかもメールの普及で、ヒトとヒトのつながりは希薄になり、前にも少し書きましたが、会社にかかる電話での教育も無くなった気がします。でも、それらを止めてしまうことができるでしょうか。もっと非効率的で、競争力を弱める結果になりませんでしょうか。むしろ、それらの使い方が問題なのではないかと思います。それらを検証していきましょう。１．メールメールのやり取りが多ければ多いほど、それを読む時間、考える時間、書く時間などがとられます。返信が遅いと叱られたり、メール一通送りつけて「メールに書きました」などと、読んでいないほうが悪のような言い方をされることもあります。それに対するヒントがあります。ダン・F・ケネディという人は、仕事の依頼は全てFAXにして貰っているそうです。メールや電話は、別の州に住む秘書が受け、相手に「FAXで送る」ように指示。週に一回、秘書からFAXを宅急便で送って貰い、そこから返信をしていくそうです。FAXのほうが、書く内容を考えられており、効率的だというのです。メールで何度も行き来するやり取りを廃止し、1日1－2回のやり取りで、すべてが解決されるように、熟考して行われるやり取りのほうが重要です。紙ベースまでいかなくても、PDFでのやり取りにするなどの工夫は、非効率なようで、効率的かもしれません。とにかくメールの行き来を減らすだけで、コミュニケーションと効率の問題を解決できます。２．携帯携帯、特にスマホは大変便利です。ですが、これも落とし穴が多い難物です。まず如何なる状況でも逃げられません。例え電源を切っていたとしても、着信通知が残るため、かけ直す必然性が出てきます。LINEやメールが次々に入ってきます。グループに入っているだけで、関わる必要のないコミュニケーションまで目にします。そもそも着信にしろ、LINEにしろ、通知でバイブが動くだけで、集中力が妨げられます。携帯こそ、無駄な時間と仕事の妨害の根源になりつつあります。このヒントもあります。女性の下着のメーカーのトリンプ・インターナショナル・ジャパン（株）さんは残業ゼロで有名です。そこが行っている企画のがんばるタイムです。12：30～14：30までの2時間、社員は自分の仕事に没頭しなければならない。この時間は私語はもちろん上司が部下に仕事の指示をしたり、電話やコピーをするのも立ち歩きさえも一切禁止！そしてがんばるタイム中は総務部が見回り！勝手に歩く人がいると、「がんばるタイム中ですよ」と注意されてしまうそうです。トイレまでどうかとは思いますが、トイレ以外は厳禁で良いのでは。こういう策を取ることで、携帯の呪縛からは逃れられますし、勤務時間外でないとできない仕事の原因を取り除けます。部署の固定電話にかかってくるから、自部署の対応だけでは難しいというのであれば、隣の部署と交代で協力するとか、2交代制にするとか、色々な工夫で対応できます。2時間集中するだけでも、大幅に残業時間を減らすことができるでしょう。
22Apr
- 残業について　前編
  2015年12月25日、電通の20代の女性社員が自殺しました。生前のTwitterに恒常化された残業とパワハラについて言及があったこともあり、社会問題になりました。その後、政府が主導して行う「働き方改革」の議論の中で、経団連と連合が「残業時間は月100時間未満」で合意という新聞記事が出て、「過労死のライン」が月80時間ともいわれてきたこともあり、賛否両論の声があがっています。ここではこれらの件を論じるつもりはありません。「長」として、スタッフの残業にどう向き合うかということを考察したいと思います。本文で「見る」話を書いたときに、「長」は誰よりも「早出」をすべきと書きました。「長」は誰よりも早く出社し観察することだけでも、十分、人の変化に気付くことができるからです。本文には書きませんでしたが、本来はスタッフが残業しているなら、最後の一人が帰るまで付き合うべきだとは思っていますし、極力そうしてきました。ただ「早出」をして「残業」したら、体力が持ちませんね。私自身の社会人生活は「残業」との戦いでした。でも残業することで、その分の生産性を生み出していたかといえば、少なくとも労働時間には比例していなかったと言い切ることができます。終わらない仕事をこなすのに、ヒーヒー言っていた気がします。集中力は365日持続するものではありません。かえって非効率だし、実際、眠気に襲われて、非効率的な時間を使ったこともあります。ある会社で、社員の残業が問題となり、無理やり返すために、社内の電気を9時になったら消すという運動が行われたことがあります。結果、暗闇でもパソコンをつけて仕事する人が多く無意味でした。そもそも残るスタッフは残ります。仕事が好きで仕方ない、趣味でやっているということなら良いです。でも、実際はそういうことでは無く、「終わらない」「間に合わない」という話になります。「長」としては、「残業」が発生する構造上の問題を改善することが重要です。そして、それをやるべきではないかと思います。残業したい人にはさせれば良いと思います。でも、生産性に繋がるようなものであるべきだし、残業することはあっても、違う時期には「有給」も消化できる余裕は生むべきです。残業の原因は、仕事量が多い、突発的な仕事が多い、勤務時間外で無いとできない仕事がある、仕事を納得できるようにやりたいから、納期にゆとりが無い、繁閑の差がある、人手不足など、様々な理由があるようです。そのうち後ろ2つについて、繁閑の差なら「閑」の時期に休みを取れるのなら問題はありません。人手不足は、経営者の責任であり、現場から声を上げるしかないでしょう。ですが、それ以外の上位の理由は、どれもバカげた理由だと思います。これらの要因を無くすことが「長」の役目では無いでしょうか。
21Apr
- 「長」の基礎のまとめ
  一昨日まで紹介してきた12個の「長」の基礎は、一見、世間一般の数あるノウハウとは一線を画していますが、私オリジナルのものは一つもありません。自分自身の経験、他者の経験談、書籍などから、共通のキーワードや内容が導き出されています。その中でも、ポイントはこれらの12個に集約されると確信しています。（昨日書いた、小さな基礎も大事ですが）引き合いにプロ野球の話を出したことが多かったかもしれませんが、過去から今まで監督やコーチの記事などを読むと、一般企業の組織と大いに共通することが多い気がします。それらで成功した人の共通した単語が「見る」でした。黙って観察し、一方でアドバイスを求められた時に、明確な答えを出せるようにする。ちょっとした変化を見つけ、心理や体調を把握する。「長」の立場だと、色々口に出してしまいがちです。私自身、これをやりすぎて、スタッフの成長を阻んだのではと反省しています。目標設定とそれに対する進捗の大切さ。そのためには綿密な計画と管理が必要であるということも、共通しています。目標設定の根拠は決算書を考えて、何が一番大事なのかを考えました。利益とキャッシュフローです。α粗利益を多く上げることβ発注、仕入（製造）から販売、販売から代金回収までの時間を短くすることこれに則した目標を立てるべきだと書きました。「責任」を取ろうとして失敗した自分の例を挙げ、本当の意味での「責任」とは何かについても書きました。そして一番多くのポイントで扱ってきたのは、「人間関係」でした。「長」になった瞬間に、孤独を受け入れながらも、全ての仕事は「ヒトとヒト」の関係に収斂されており、生身の「ヒト」とどう向き合うか。結局はそれに尽きると思います。ヒトを動かすには「血の通ったコミュニケーション」が不可欠であり、上司に対しても、部下に対しても、横に対しても、取引先に対しても、お客さんに対しても、相手を知り、好きになり、相手に対しては正直であること。結局は「長」で上手くいく人は、能力や頭の良さではない。愚直に目標に向かってヒトを動かそうとする熱意ではないでしょうか。
20Apr
- 12個以外の小さな「基礎」
  「罪を憎み、人を憎まず」さすがに不正のようなことは無いにしても、ヒトは失敗を犯すものです。でも憎む対象は「個人」ではなく、その「個人が犯した事実」です。絶対に本人の人格を攻撃しないことに心掛けてください。「長」が一番である必要は無い自分が一番仕事ができるように見せようと、肩ひじを張る必要はありません。スタッフが「長」を上回る実績が出すことは喜ばしいことです。大いに仕事で抜かれましょう。「レッテル貼り」は後退の源相手を知ることは大事です。特性や得手不得手を知ったうえで、個々と向き合うことは正しいです。でも、「○○さんは○○だから」などと決めつけて、発言や行動を矮小化するようなことはあってはいけません。本人の成長にも影響しますし、チームとしての仕事も確実に後退させる要因です。幅広い本を読む「長」としての深みは、読書によって磨かれます。ビジネス書だけでなく、時代を超えて読まれる古典、小説、伝記、エッセーなど、仕事とは直接は関係ない本を、幅広く読むことを勧めます。過去から学ぶことは多いです。「部下を見ている」こと以上に、「部下は見ている」多分、自分では気づきません。部下は「長」をよく見ています。一貫性の無い発言をしたり、卑劣なことをしたり、上ばかり見て仕事をしていたり、そういう部分を見られると、一気に信頼関係が崩れます。上司の圧力には、真意を知れ数字が悪くなったときはもちろん、上司の意向と合わなくなったとき、上からの圧力がかかるときがあります。凄くストレスですし、まさに「投げ出したくなる」こともあります。早いうちに「真意」を知ったほうが良いです。何が問題なのか。どういう対策を打つべきなのか。「相談」という形で、突っ込んでみましょう。ある「長」は、嫌がらせに近い圧力をかけられていました。それが直接の原因ではないようなのですが、退職願を出しました。その後、上司と面談したときに、凄い事実を知ったそうです。「飲み会の席での発言が気に入らなかった」から、会議の場でも、報告に対しても、突っかかって来られたのだと。私が「長」からその話を聞いたときはさすがに絶句しましたが、そんな理由を早い段階で知っていれば、お互いの誤解など簡単に溶けていたのに…と思います。「上」には強く、「下」には弱くそもそも権力が違うので、下がどんなに頑張って喧嘩しても上には勝てません。でも間違ってはいけないのは、上が下を権力で押さえつけることがあっては、「長」のレベル以上の組織にはなりません。ワンマン社長の会社がある段階から伸びないのは、それが原因です。私はサーフィンをやったことが無いのですが、波の動きに逆らっては乗れないでしょう。逆に上に対しては、逆らわないまでも、波を起こして乗ってもらう必要はあります。意見を伝える必要はあるし、上の「真意」を徹底的に知ろうとすることは大事です。先陣を切れ難しい案件や人が嫌がることほど、「長」が先陣を切るべきです。それでも何も感じないスタッフにはイラつきますが、ふんぞり返って嫌なことを押し付ける「長」に、誰がついてくるのでしょうか。嫌がられる仕事が、あなたによって実行されるだけマシでしょう。他にも色々ありますが、番外の小さな基礎を羅列してみました。
- 【「管理職を明日にでも投げ出したい」と思っている方へのワンコインアドバイス】
  「長」という立場は「孤独」です。プレイヤーだったときは仕事が楽しかった。毎日が充実していた。いつから、仕事がつまらなくなったのだろう。相談相手はいますか？愚痴を聞いて貰える相手はいますか？ココナラに気軽な窓口を設けました。ワンコインで1質問。誠心誠意お答えします。https://coconala.com/services/183813
19Apr
- 【基礎12】の解説
  「長」にとって大事なもの。頭では理解していても、実践することは大変です。どんなに実践しようとしても、ヒトが動かなければ意味がありません。どうすればヒトが動くか。ヒトは従わせようとして力で押さえつけても、強権的に命令しても、媚びを打っても、泣き落としても、思い通りには動きません。こちらが、相手の心を開くような状態に持っていく必要があります。そのヒントは、プロインタビューアーとして知られる吉田豪さんのコメントにあります。相手が心を開き、本音や心の秘め事をさらけ出すということは、仕事でいえば、あなたを受け入れるということですから、目標を共有するのに、大変有利です。吉田豪さんがインタビューに臨むときは、「きちんと相手を好きになって（好きになれるポイントを見つけてそこを好きになる）、決して嘘をつかない（相手の作品や仕事でつまらないと思った物はつまらないと言う）という事」を心掛けているそうです。つまり１．相手を知ること２．正直に接することこの2つが大事だということです。相手を知ろうとすること。興味を持つこと。日ごろのコミュニケーションがいかに大事かということです。仕事でも会議での発言をいかに引き出せるか。議論になっても「勝とう」とは思わず、突っ込みを入れることで、言葉の真意を知りたいと思うことが大事です。レポートに対しても、さらに突っ込んで、もっと詳しい情報を引き出そうとするか。それも、相手への興味を持とうとすることが大事です。それによりアイデアが生まれるだけではなく、相手も、自分の話を真剣に聞く相手に対し、悪い気持ちは持たないはずです。そして「良いものは良い」「ダメなものはダメ」と正直な意見は伝えるべきです。媚びる必要はありません。そうしていくことで「血の通ったコミュニケーション」が生まれるのだと思っています。コメディアンの出川哲郎さんが、アメリカで一人で行動してミッションを達成するという番組があります。英語が話せないばかりか、ヒアリングもトンチンカン。使う単語もハチャメチャです。でも相手と意思疎通しようとする熱意に、ミッションを次々達成します。結局コミュニケーションは、口のうまさや頭の良さでは無い。熱意しかないのですね。これは対上司、対取引先、対顧客、誰に対しても、「血の通ったコミュニケーション」を心掛けてください。あなたの境遇は大きく変わるでしょう。【基礎12】「血の通ったコミュニケーション」が無くしてヒトは動かない　　　　　相手を知ろうとし、正直に接することのみ。これで12個の「基礎」をお伝えしました。如何だったでしょうか。抽象的だったかもしれませんが、自分の仕事に当てはめてみて、参考になり、「長」を投げ出したい気持ちが収まって頂ければ幸いです。
- 【基礎12】血の通ったコミュニケーション
  基礎1－5では「長」の考え方や立ち位置。基礎6－11では「事業計画」や接し方について書きました。これらの基礎が身についていると身についていないのでは、結果が雲泥の差となるはずです。さらに、これらより重要な基礎を最後にお伝えします。例えば誰かがスピーチをしています。原稿を棒読みしている人と、相手の目を見て抑揚をつけて話す人、どちらが人の心を動かしますか。人に叱られるとき、自分のために本気になって叱られることと叱る人の感情のままに叱られることは、受け手の側で区別がつくものではないでしょうか。「長」は孤独を受け入れています。逆に言えば、自分を捨てて、チームのために物事を考え、スタッフが目標に向かって、間違った方向に行かないように声をかけていく。上辺だけのコミュニケーションでは通用しません。心からチームを良くしていこう、目標を達成していこうという思いで行動し、発言し、人と接していくことが大事です。国会や議論の場などでよく使われる言葉で、私が大嫌いな言葉があります。「論破」という言葉です。事実関係、論証などに対してのものなら「論破」はあるでしょう。でも、議論というのは、双方の意見を戦わせて、新しい策や案を取り入れていくことが目的です。相手をやり込めることではありません。同じように、スタッフの意見や発言に対しては、真剣に向き合うことが大事です。「論破」して潰すことではなく、話を聞き、中身を引き出すことが重要です。どんなスタッフの意見にも、アイデアの要素があるはずです。レポートに関しても突っ込みを入れることも同じです。重箱の隅をつつくことが目的では無く、より深い情報を引き出すための手立てです。プロインタビューアーとして知られる吉田豪さんは、取材対象者から、びっくりするような本音や告白を引き出していますが、彼は「きちんと相手を好きになって（好きになれるポイントを見つけてそこを好きになる）、決して嘘をつかない（相手の作品や仕事でつまらないと思った物はつまらないと言う）という事」を心掛けているそうです。ここにコミュニケーションの答えが凝縮されていませんか。「長」がどんなに頭がよく、どんなに仕事ができる人であっても、このような「血の通った」コミュニケーションが取れないと、「ヒト」を動かすことができません。これは対上司、対取引先、対顧客すべてに言えるでしょう。１から１１の基礎をきっちりと「こなし」てみても、やはり原料力になるのは熱意であり、「血の通ったコミュニケーション」です。最後は精神論になってしまいましたが、それが無いとヒトを動かすことができないのです。【基礎12】「血の通ったコミュニケーション」が無くしてヒトは動かない　　　　　相手を知ろうとし、正直に接することのみ。
18Apr
- 【基礎11】解説
  多くの組織では数値目標に対する進捗や結果については、きちんとしたスタッフにであれば意識されると思います。ところが、そのための「プロセス」として出された課題や施策についての意識は、意外と希薄だったりします。特に数字的に好調なチームでは、これらについて忘れられる可能性もあります。【基礎6】では、太川陽介さんと蛭子能収さんのバス旅の番組に例え、事業計画は行き当たりばったりを避け、計画的に目的を達成するための手段と書きました。さらにチームに不仲が生じても、各々の目的地を同じにするように、仕事も評価も合わせていくようにしています。であるならば、これらで計画された達成のための「プロセス」として、書かれた具体策は、修正されるにしろ必ず実行されなければなりません。その管理方法については、単純かつ簡潔に。継続されることが大事です。１．各「プロセス」の仕事ごとにEXCELファイル作成。２・１日付、２名前、３計画、４結果、５必要なら金額、６コメントを入れる欄を作ります。３．「３計画」欄には「長」があらかじめ入力し、セルを保護しておきます。４．他の空白を各自が毎週金曜日の退社前、もしくは月曜日の朝に入力する習慣をつける。売上などの数値のデータと比較してみれば、どの仕事が、数値にどれだけ貢献したか。逆に、手間暇に対し、効果が薄いなど、手に取るようにわかるし、どの仕事が手を付けられているのか、いないのか、明確にわかります。数値に表れていなくても、確実に「進捗」がなされていれば、それをしっかり評価することが大事です。スタッフにとっては、「進捗」が認識され、評価されていることが、何よりもモチベーションを上げる要因となります。【基礎11】数値以外の業務の管理はシンプルかつ継続性を。　　　　　しっかりと見て、評価すること。
- 【基礎11】「進捗」を管理する
  「進捗」は大きく分けて2つあります。一つは売上など数値目標（ないし予算）に対する「進捗」です。それについては、恐らく殆どの企業、特に営業は管理されていると思います。もう一つは計画の中身に対する「進捗」です。いわゆる業務に対する進捗です。これは意外と管理されていないことが多いと思います。結果、やりっぱなしや放っぱらかしの業務があるでしょう。スタッフは頭ではわかっています。でも、忙しさに立負けて、目先の業務に忙殺され、計画の遂行されない、ないし遅れが生じます。「長」が「孤独」を感じるのは、このように決められたことが行われていないときです。心配しているのは自分だけ。スタッフが〝のうのう″とパソコンに向かって遊んでいるのではないかという疑念まで浮かんだりします。「KPIで必ず成果を出す目標達成の技術」（日本能率協会マネージメントセンター）によれば、実行されない、達成されない経営計画の典型的な原因区分には、■経営計画の位置づけに関すること・つくることが目的になっている・立てた計画はやり切るという意識・認識・風土が薄い・幹部・管理者がコミットしていない、目的達成の責任意識が無い・組織構成員への認知・浸透が不十分■経営計画を作るプロセス（過程）に関すること・前年踏襲型、環境分析などの戦略的検討・分析がない・目標達成や施策具体化の行い方における課題・前回の経営計画における成功・失敗が活かされていない■経営計画の中身に関すること・目標設定が非現実的、もしくは逆に低すぎる目標設定・目標を達成する構造（どうすれば経営数字が良くなるのか）が整理されていない・実行のための資源・リソースの手当て・裏付けが不十分・絞り込みがない、総花的、優先順位が明確になっていない■策定した後のフォロー・マネジメントに関すること・誰が、何を、いつまでに、が明確になっていない・うまくいっている/いっていないがわかる仕組みになっていない・そもそも経営計画がPDCAサイクルの対象になっていない、誰もフォローしない・見直し・方向修正するためのきっかけがない、検討する風土がないと書かれています。これでわかる通り、ほぼすべてが構造上の問題であり、スタッフに不満を感じることはお門違いであることがわかります。チーム共通の目標に対し、個々に対しても目標を課すことは以前書きました。チームに不仲が生じても、個々の目標がチーム全体の方向と合っていれば、着地点は問題が無いからというもの。計画の中身とは、基礎6で書いた、目標達成のために、具体的に何をするか、各自が出し合って決めたプロセスです。毎月の会議で決める施策もそうでしょう。何よりも、個々に出した目標は、すべてこの「プロセス」に基づいています。それらがどれだけ進捗されて、どれだけの効果が出ているか、そこをしっかり見られる構造を作ります。まず大前提として、管理は単純でないと意味が無いです。しかも記載項目や文字は少なくないと長続きしません。なので、各「プロセス」ごとにファイルを作ります。ファイルはEXCELで良いでしょう。１日付、２名前、３計画、４結果、５必要なら金額、６コメントを入れる欄を作ります。「３計画」欄には「長」があらかじめ入力し、セルを保護しておきます。それ以外の項目を、各自が毎週金曜日の退社前、もしくは月曜日の朝に入力する習慣をつけます。それを継続することで、どの「プロセス」が予定通りで、どれが進んでいないか。どれが効果があって、どれが効果が薄いかなどを一目瞭然で知ることができます。もちろん追うことで、手つかずの仕事を減らせます。今回割愛した数値目標に対するデータと見比べながら、進捗や効果を検証し、修正や追加を繰り返していけば良いのです。また、数値の部分だけでなく、こちらの進捗状況も評価の対象にすべきです。何より大事なことは継続です。このファイルに蓄積された言葉や数字が、チームのノウハウとなっていくのです。【基礎11】数値以外の業務の管理はシンプルかつ継続性を。　　　　　しっかりと見て、評価すること。
- 【基礎10】「公平」な評価
  「長」も人間です。当然ながら人の「好き嫌い」もあるし、スタッフとの感情的な対立だってあります。でも、「長」の選り好みで評価したり、仕事で重宝することは、スタッフ同士の無用な対立の原因であり、何より勿体ない話です。「長」は孤独を受け入れたということは、誰に対しても肩入れしてはいけません。ちなみに「平等」と「公平」は違います。良い仕事をする人としない人を「平等」に扱うことは、「公平」ではありません。こちらも無用な対立の原因となります。では「公平」な評価とは。それは評価をする1分前に感情的な大喧嘩をして、横っ面を張りたいときであっても、同じ評価ができることです。α粗利益を多く上げることβ発注、仕入（製造）から販売、販売から代金回収までの時間を短くすること個々のスタッフの目標を、上の2つに貢献できるものにするべきとは何度も書いてきました。結果を作る人と仕組みを作る人それぞれの業務に合わせて目標を作り、目標に対しての「進捗」を基準にすべきです。もちろんムードメーカーとか、縁の下の力持ちとか、数値で表せない部分もあるでしょう。そのような部分を加点することは大事でしょうが、ベースは目標に対する「進捗」にし、それを明確にすることで、互いが不信感を持たずに、仕事ができるのではと思います。「公平な評価」とは「目標」と「評価基準」の明確化です。【基礎10】　「公平」は「平等」とは違う。　　　　　　　評価の基準を明確化し、「公平」に評価すること。

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