父の月命日は、父を偲んで父の好物を作るようにしています。
日曜日に重なる時は、特製鯛茶漬けとか ・・・・
ところが今回は平日だったので、全員揃わないことも考え、父の好きな和食に
しました。
といっても、我が家は和食でまとめることが殆どなので、特別なものではなく
いつも通りの献立にしました。
トラウトサーモンを一晩 醤油・味醂・酒に漬けこんだものを焼いたもの。
旬の蓮根のきんぴら。
胡麻麩と人参としめじを昆布で取った出汁で煮たものに奈良からの到来物の
吉野葛でとろみをつけた餡をかけ、上から三つ葉をたっぷり振った冬の
御馳走。
大好きな百合根をゴロゴロ入れて、昆布と鰹節で引いた出汁に白味噌を
たっぷりと入れた熱々のお椀。
それに炊き立てのご飯と白菜の柚子漬けでした。
月命日にしては、いつも通りの地味な献立かな?と思いましたが、子供達が
「一品一品の完成度が高くて、すごく美味しい!」 「京都の旅館よりはるかに
美味しい!」 と 褒めてくれました。
特に、”胡麻麩と人参としめじの吉野葛餡かけ” は絶妙な味になりました。
料亭でも、ここまでの料理は出ないなぁ ・・・・ と思えるほどの出来でした。
最近、京都の料亭や宿でも赤出汁が一般的で、白味噌汁は味わえなく
なりました。 我が家の方が、まったりとした濃い白味噌汁を頻繁に
味わっていることになります。
主人も 「美味しい!美味しい!」 と食べていました。
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~~~ 父がいたら、喜んでくれた料理ばかりでした。 ~~~
父は常々、「 人間、毎日の食を充実させることが一番難しいことなんだ。」 と
私に言ってました。 料理嫌いの母へのアンチテーゼだったのでしょう。
結婚後毎日毎日、家族の為に美味しいものを作り続ける私は、父の想いに
応えているのかな ・・・・ とふと思いました。