安来駅で降りると駅前は何もなく真っ暗で、30分ほど待って20時36分発の夜行普通列車山陰号京都行きに乗り込みます。先ほど乗った出雲市行きの普通列車と同じような茶色(ぶどう色)や青色の旧形客車で、機関車の最後尾に荷物車、郵便車と古い三段式の寝台車が付いているので山陰号の列車名が付いています。

 鳥取駅までは各駅に停車する最終列車で、鳥取駅を過ぎると快速運転になり、空いているのでボックスシートを占領してL字形になって足を延ばして眠り、ときどき発車の衝撃で目が覚めますがよく眠って、早朝の5時24分に京都駅の端の山陰本線ホームに着くと米原行きが4分の接続で、この頃は扉は手動式で開けたまま走っていたので、まだ完全に停車しないうちにホームに空中で足を動かしながら降りて、走って東海道本線のホームに向かいました。

 

夜行普通列車「山陰」号 ハイケンスのセレナード

https://www.jnrpc.com/SOUND-SANIN.html

 

夜行列車『山陰』  昭和60年(1985)3月に廃止

http://sky-garden1.la.coocan.jp/99_blank011.html

 

引用 交通公社の時刻表 1982年4月号