1日目 8月1日(火)曇りのち晴れ
 太郎平小屋にお昼に着いて弁当を食べていると、薬師岳の山頂の雲が晴れて日があたっている。夕立も無さそうなので、薬師岳の山頂まで往復することにする。小屋から離れた薬師峠がキャンプ指定地なので、木道をしばらく歩いて薬師峠に下っていく。薬師峠には、管理人の小屋があるが、まだ管理人が来ていないので、整地された場所にツェルトを張って、重い荷物を置いて山頂に向かう。
 最初は、雪渓から流れ始める沢沿いに登り、やがて大きなケルンがある薬師平に着く。下から登ってくる雲の間から槍ヶ岳が良く見える。薬師平から少し登ると山頂の建物がはるか上に見え、大きな雪渓の横の急坂を上り、薬師小屋のあたりで少し緩やかになるが、その上に更に登りが続いている。
 やがて建物が間近に見えて、もうすぐ山頂と思ったら、下から見えた建物は避難小屋で、本当の山頂は更に先だった。気をとりなおして登っていくと、山頂のカールの淵に出た。丁度、スプーンですくったような谷の形で、底には岩が堆積したモレーンが見える。最後のひと登りで山頂の祠についた。
 山頂からは、雲が多いが黒部川の源流地帯を挟んで、明日から登る黒部五郎岳から水晶岳が良く見えた。祠の裏には、別のカールがあり、尾根が北薬師岳に続いている。薬師岳の大きさを実感できる山頂であった。

国土地理院 地図閲覧サービス(試験公開)
薬師岳 [北西]
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?id=54375450&slidex=0&slidey=1200
薬師岳・立山の氷河地形
http://www.nishida-s.com/main/categ3/16yakushi-tateyama/16yakushi-tateyama.htm
アルバム 日本の氷河地形
http://georoom.hp.infoseek.co.jp/album/1NAlps.htm