『シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン』小路幸也(集英社文庫) | 釣れない日々

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釣りをしない日に綴ります。

東京下町の古本屋を描いた『東京バンドワゴン』の続編です。もうすぐドラマも始まりますね。

今回の堀田家も前作同様、ちょっとだけ日常とずれた事件が盛りだくさんです。赤ちゃんの置き去りに始まり、勘一は数十年ぶりにある人と再開し、最後は警察が立ち入る騒ぎも起こります。とはいえ、どの事件もふんわりと落ち着き、読んでいても心地よい余韻が残ります。

藍子との関係で悶々としていたマードックさんにも強力ライバルが現れ、薄い毛がより一層寂しさをましたことでしょう。ちなみにマードックさんのお父さんは有名なジャズギタリストと同姓同名です。