サーシャ・コーエン(アメリカ・SP3位)

マイ・スイートテンダーアンドビーストより

最終グループで滑っていたら間違えなくSP首位だったんじゃ?という出来だった。

ミスはフルッツと、ちょっとフリップとアクセルの着氷が不安定だったこと。

だが、それを差し引いてもとても良い出来。

ソルトレイクシティシーズンまでのフィギュアスケート選手には居なかったタイプなので尚更新鮮。

手足の先まで神経が行き届いた演技。

スパイラルでは美しいポジションをたっぷり見せつけて、スピンの速さ・キレもずば抜けて良かった。


タチアナ・マリニナ(ウズベキスタン・SP13位)

この大会から21年後の世界選手権で、アメリカ代表として活躍するイリヤ・マリニンの母となる人です。

長野五輪から2大会連続出場。

スケーティングや演技は長野五輪のハード・ブルースよりも良かったと思うのですが、どういうわけか2人のジャッジが4点台を出す、という。

恐らくステップシークエンスがカウントされなかったか?

ステップをしているのかどうかがわからない、と言われると確かに…という。

あとは、直前のGPファイナルに進出はしたんですが、評価がイマイチだったのも響いていましたかね。

この時点で風邪が治り切っていなく、2日後のフリーを迎える直前に悪化してしまい、フリーは棄権となりました。

当時29歳。

この大会の1ヶ月後の世界選手権にも出場しますが、フリーでジャンプが2A以外決まらなくて、見ていてとても辛い気持ちになってしまいました。


エレーナ・リアシェンコ(ウクライナ・SP16位)

リレハンメル、長野、ソルトレイクシティと3大会連続出場のベテラン。

独特な構えからの高いルッツは決まったものの、フリップが1回転になってしまいました。

ポテンシャルは中々良いものを持っているんですけど…ここぞというところで中々決まらないですねぇ。


パク・ビンナ(韓国・SP26位)

ステップで、全然エッジが使えていない…という。

ルッツからのコンビネーションはフルッツ、回転不足で転倒。

当時16歳。

キム・ヨナが頭角を現すまで、韓国のエースだった選手。

…まさか、この大会の8年後に韓国から金メダリストが誕生するとは誰も想像すらしなかったでしょう。


ユリア・セベスチェン(ハンガリー・SP6位)

アランフェス協奏曲より。

曲を表現しているか、と問われると微妙(笑)だが、要素をちゃんと満たしていて、特にジャンプの質がずば抜けて高かった。

ちゃんと飛び上がってから回転を始めて、回転を止めて降りる。

マリニナもこの技術に関してはきっちりしていたのですが、セベスチェンはそこからさらに高さがあった。

惜しむべきは、リップジャンプなこと。

最後はビールマンスピンでアピール。

…審判は村主より上にするかどうかが焦点だったでしょうが…。

やっぱり滑走順がモノをいった感じだったかな。