後の世界女王2人が登場。


ジョゼ・シュイナール(カナダ・総合9位)

なんかの映画のサントラ?わからん笑。

さすが、第三グループともなるとジャンプ着氷後が気持ちいいくらい流れる。そしてフリーレッグの処理もきっちりしている。

シュイナールも、最初のジャンプは良かったし、流れもすごく良かったのだけど、だんだん決まらなくなってきてしまった。

ただ、第一・第二グループと違ってちゃんとプログラム構成が練られており、エッジ捌きを魅せるパートを入れたりしているので、技術点はともかく、芸術点はそこまで下がらない。

もう少しステップにメリハリが欲しかったかな。

当時22歳。

リレハンメル五輪フリーではハーディングのやらかしで、モロに被害を受けることに。

後に恩田美栄さんのコーチになる方です。


アニゼット・トープ=リンド(デンマーク・総合15位)

曲がわからん笑。

スケート自体は綺麗で丁寧なのだが、スピードが遅いし、滑走範囲は狭いというのが、シュイナールの後に滑ったおかげでより欠点が悪目立ちする形に。

そして綺麗に決まったトリプルジャンプが多分2つだけだったような。

これだとさすがに点は出ない。

スピンの軸がズレていたので、調子が良くなったのかも。

当時20歳。

1994年に引退しています。


佐藤有香(日本・総合7位)

曲はエスメラルダ、パキータ、海賊。

前に滑走した2人より明らかにスピード感もクオリティも圧倒的に上だし、キレも抜群。

カーブを多用した滑りで観客を魅了しました。

この頃はまだトリプル3種でしたが、リレハンメルシーズンにはダンフィールドコーチに師事した成果もあり、きっちり5種類跳んできていました。

イギリスジャッジの評価が素晴らしく高いのも納得。

当時19歳。

リレハンメル五輪は5位、その1ヶ月後の世界選手権で見事優勝。

その後プロスケーター、コーチ、振付師に転身。

世界プロ選手権でも優勝。

彼女のプロ転向後の活躍は、後輩の荒川静香達の憧れとなり、そして飛躍にも繋がりました。

つい先日、28年間のプロスケーター生活に別れを告げました。


陳露(中国・総合6位)

曲はスペイン奇想曲。

5種類のトリプルジャンプをクリーンに揃えました。

が、ジャンプよりも今改めて見るとこの頃からすでに表現力は優れていました。

最後疲れてしまったのか、若干ふらつきはあったものの、全体的に素晴らしかった。

ジャンプよりも表現力に目が行きました。

彼女に合ったプログラムだし、それをちゃんとこなしたのも立派。

中国では「氷上胡蝶」と呼ばれたそうですが、確かに納得の演技。

スケートそのものの質は有香さんには及びませんが、それを補うだけのよく考えられたプログラム。

芸術点、もうちょいあげても良かったのでは?

当時15歳。

この1ヶ月後の世界選手権、翌年(1993)の世界選手権で2大会連続の銅メダル。

リレハンメル五輪で銅メダル、1995年世界選手権で優勝。

1996年世界選手権ではミシェル・クワンに僅かに及ばず銀メダル。

1997年世界選手権でまさかの予選落ち、そして長野五輪では涙涙の大復活の銅メダル。

長野五輪フリーが、現役最後の演技となりました。

その後はプロスケーターに転向。

未だ中国で彼女を超えるスケーターは現れておりません。


カレン・プレストン(カナダ・総合8位)

曲はわからん笑。

5種類のトリプルジャンプは揃えたものの、佐藤・陳の後に見てしまうと、スピードが遅く見えてしまうのと、プログラム構成もなんだかぼやけた印象のもの。

ステップで細かいエッジ捌きを見せようとしたのでしょうけど、あんまり上手くいっていないような。

案の定、点数が抑えられてしまいました。

当時20歳。

1994年に引退し、プロスケーターへ。


レンカ・クロヴァナー(チェコスロバキア・総合11位)

曲はわからん。

スケートは滑らかでスピードはあるのだが、トリプルジャンプが1種類だけしか決まらず。

ビールマンスピンを披露したりしてアピールを図ったのですが…。

指先まで気を配った表現をしていたのですが、プログラムにメリハリがないので、エッジ捌きのアピールが足らないのと、なにせ曲が暗いのと本人の顔も暗い(ゴメンなさい)ので、眠気を誘う演技でした。

当時17歳。

リレハンメル、長野五輪にも出場し、3大会連続の出場でした。

長野五輪ショートプログラムでは、確か婚約者の人が作曲したプログラムを披露していました。