My Favorite 漫画;『湯けむりスナイパー』 | 余白やの余談

My Favorite 漫画;『湯けむりスナイパー』

さほど熱心に読んでいたわけではないけれど単行本の新刊が目につく度に購入していた『湯けむりスナイパー』、ひじかた憂峰という原作者が狩撫麻礼の別名であることを知ったのは2年ほど前のことでしたが、驚きませんでした。「へぇ、そうか」ではなくて、「あ、そういうこともあるな」という感じです。土屋ガロンの場合は「あ、やはりね」でしたが…。先日部屋を掃除した時何冊か「発掘」された『湯けむりスパイパー』を読み始めたら、休憩時間があっという間に1時間を超えてしまった…。狩撫麻礼、ひじかた憂峰、土屋ガロンその他どんな名の下であれ彼(狩撫麻礼もまた仮の名前なのですね)が紡ぎ出すストーリーの通奏低音は今日の世界に対する違和の感覚でしょうか。軽い、しかし深い違和感。もともと軽くはなかったのでしょう、おそらく。長い時間をかけて軽く見えるようになったとしても、深さは変わらない、あるいはさらに深く潜行するから、時として激しく噴出するかのような…。