第2イズミズム宣言 | 余白やの余談

第2イズミズム宣言

クリスマスなので、いろんなアーチストのクリスマス・アルバムを聴いていますが、退屈なものも少なくない。申し訳ないけど、ブライアン・ウィルソンの『What I Really Want For Christmas』とか。ビーチ・ボーイズもブライアンも好きだけど、ちょっと過大評価気味ではなかろうか、とも思うわけです。とりわけ1980年ごろ以降のわが国で。肯定しすぎ。

 というわけで、またも泉邦宏です。以前のどのアルバムだったか、あるレビューで10点満点の2点の評価をもらって、本人は大いに喜んだ、とか。これ、結構「いい話」じゃないでしょうか。辛口レビューで知られるその評者が付ける5点は「イモ!」ということで、それ以下の作品ならそもそもレビューで採りあげる価値もない駄作と考えてもよさそうなのに、そこをあえて2点を献上してしっかり論評する評者の姿勢は素晴しいが、それを喜ぶ泉邦宏の神経(ん?)もかなり素敵ですよね。 このレビュワーが『Are You Happy?』と『アイ&イズミ&オジー』をどう評価するか(したか)楽しみだけど未確認。

 この種の音楽(近作に留まらない一連の泉作品、などは、それ自体があれやこれやに関する批評なわけで、当然のことながら自己否定風味のスパイスもしっかり効いているわけです。近来稀な正統派ジャズ(ある限定された意味で、だけど)といえましょう。2008年余白やジャズ賞(たった今、創設)は、泉邦宏に決定!