数年前、たまたまプラネタリウムで観た「宇宙兄弟」の
アニメ短篇映画?に図らずも深く心を動かされてしまい、
それ以来"宇宙もの"には、何かと関心を持つようになりました。
 
そんな流れで、ひと月くらい前に「ファースト・マン」を観ました。
人類で初めて月面に降り立ったニール=アームストロングを描いた映画です。
 
ファースト・マン_2019.03.23
 
鑑賞後に振り返ってみると、アメリカ人特有の明るさとか陽気さというものが
ほとんど感じられないストーリーだったような気がします。
(良い悪いという意味ではなく)
 
それは、人類未踏の空間へ飛び立つというアポロ計画の危険さの裏返し、
と言えるのかもしれませんが、そればかりではなく、
ライアン=ゴズリング演じるアームストロング船長のひたむきさ、
その絶え間ない緊張がもたらすものだったように思います。
 

 

2018年度のアカデミーで視覚効果賞を受けていますが、本作品は、
ミッションを終えて地球に帰還後、隔離室でガラス越しに妻と再会する
静かなエンディングこそ、一番描きたかったシーンなのだと思いました。
余韻を残しつつ、観た者に思索を求める作品です。
 
 
[ 2019.03.24(日)日刊 ]