43.「マルドゥック・フラグメンツ」冲方丁 | 町に出ず、書を読もう。

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物語がないと生きていけない。社会生活不適合者街道まっしぐら人間の自己満足読書日記です。

43冊目

「マルドゥック・フラグメンツ」

冲方丁

ハヤカワ文庫



マルドゥック・フラグメンツ (ハヤカワ文庫 JA ウ 1-11)/早川書房
¥735
Amazon.co.jp


『マルドゥック・スクランブル』『ヴェロシティ』、そして第3部『アノニマス』

刊行開始から8年を経て、コミック化、劇場アニメ化と、なお広がりをみせるマルドゥック・シリーズ。


本書ではバロット、ウフコック、ボイルドの過去と現在、そして未来を結ぶ5篇に加え、『アノニマス』を舞台にした書き下ろしを収録。

さらに著者のロング・インタビュウ、『スクランブル』幻の初期原稿を抜粋収録するシリーズ初の短篇集。



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「マルドゥック・スクランブル ”104”」

「マルドゥック・スクランブル ”-200”」

「Preface of マルドゥック・スクランブル」

「マルドゥック・ヴェロシティ Prologue&Epilogue」

「マルドゥック・アノニマス ”ウォーバード”」

「Preface of マルドゥック・アノニマス」

「冲方丁インタビュウ 古典化を阻止するための試み」

「抜粋収録 事件屋稼業」


の8編収録です。




まあ、ひとつは小説ではなくインタビュー記事ですけど。




あらすじにもあるように、ヴェロシティ・スクランブル・アノニマス(未発表)の空隙を補完するような作品群に大興奮でした。




”104”と”-200”は、明らかにヴェロシティとスクランブルの間の話なのに、ウフコックとボイルドの関係がヴェロシティ中盤っぽいのは時系列的にどうなんだろう、なんて言うのは無粋だから言いません。(言ってる)




それよりなにより、アノニマスのプロローグ的な「Preface of マルドゥック・アノニマス」が良かったです。




いや、良かったというか、期待が膨らむというか。




新たに加わったスクランブルのメンバーが、ちょっとだけ自己紹介的な活躍をするだけの掌編だったのですが、いやぁ、もう。




こんなもの見せられたら、続きが気になってしょうがないじゃありませんか!




本来ならもうとっくに出版されてる予定だったアノニマスですけど、震災やら光圀伝やら天地明察映画化やらで冲方さんもかなり忙しそうですし、まあ気長に待つとします。




でも、できるだけ早く出て欲しいなぁ・・・