54冊目
「楊令伝6 徂征の章」
北方謙三
集英社文庫
継続して、ネタバレなしでやっていきたいと思っています。
やっていきたいんです。
しかし、この巻はちょっとだけ、
ちょっとだけネタバレさせてほしい!
もンのすごい名シーンがあったんですよ!
これだけは、言わずには居られないのです。
ただ、本筋にはあまり関係ないのでご安心を。
ざっっくりとかいつまんだ説明をすると、宋禁軍が、戦とも呼べないような戦をしたわけです。
心を鬼にし、目の前の人を殺しに殺すしかないような、片っ端から殺していってその屍の上を行軍せざるをえないような、そんな戦を。
それでようやく戦には勝ったものの、兵の多くは心を毀してしまい、童貫自身も疲弊してしまったのです。
しかし、禁軍の次なる相手は、梁山泊。
童貫が、生涯最後で最高の相手だと見定めた、楊令率いる梁山泊なわけです。
悔いは残したくない。
勝つにしろ、負けるにしろ、万全の状態で戦に望みたい。
そう考えた童貫が単騎で向かったのは、王進の住む子午山でした。
穏やかな時が流れる子午山で、決して多弁になることはなく、ぽつりぽつりと会話する童貫と王進。
かっこいい!
渋い!
色々と沁みる!
いやあもう、たまらん名シーンでした。
英気を養った童貫は、下界へ戻り、次巻からは梁山泊軍と宋禁軍との直接対決になりそうな気配です。
次巻発売まで、あと10日くらい。
とても待ち遠しいです。
早く読みたいなぁ。