70冊目
「創るセンス 工作の思考」
森博嗣
集英社新書
かつての日本では、多くの少年が何らかの工作をしていた。
しかし、技術の発展で社会が便利になり、手を汚して実際にものを作るという習慣は衰退し、既製品を選んだり、コンピュータの画面上で作業することが主になった。
このような変化の過程で失われた、大切なものがある。
それは、ものを作ったことのない人には、想像さえつかないものかもしれない。
「ものを作る体験」でしか学べない創造の領域、視覚的な思考、培われるセンスとは何か。
長年、工作を続けている人気作家が、自らの経験を踏まえつつ論じていく。
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自宅の庭に鉄道を敷くほどの工作好きである森さんが、工作をすることのメリットや、工作離れが進んだ現在で生じている問題について論じた1冊です。
ちなみに工作というのは、材料を集めて加工するところから始まるものなので、プラモデルみたいに加工された材料を組み立てるだけのものは工作ではない、という定義です。
幼い頃、工具箱を持ち出して、カマボコ板を切ったり釘で打ち付けたりして遊んでたなー、そういえば。
と、過去に想いを馳せてしまいました。
いつのまにやらそういった遊びはやらなくなりましたが、もしそこから更に発展して、機械仕掛けのものとかを作るようになっていたら、違った人生を歩んでいたかもしれないなぁ。(遠い目)