78~79冊目
「紅~醜悪祭~」(上下巻)
片山憲太郎
一年が終りを迎える12月。
揉め事処理屋の紅真九郎は、幼馴染みで情報屋の村上銀子からとある「情報」を知らされる。
真九郎の師であり恩人でもある世界トップクラスの揉め事処理屋・柔沢紅香が殺されたというのだ。
あの紅香が殺されたなど、真九郎にはイメージが湧かないほどにあり得ない話だとは思うものの、他でもない銀子がわざわざ教えてくれたということは、下らないガセネタではないという証。
真九郎の受けたショックを考慮してか、銀子はあまり詳しい話を教えてはくれなかったが、紅香は「孤人要塞」という通り名を持つ人物によって殺されたのだという。
自分などが今更ぐだくだと考えたところで、どうにかなる訳ではない、とは思うものの、つい物思いに耽る真九郎だった。
そんな中、小学生の女の子が真九郎を訪ねてくる。
失踪した姉を探してほしい、という依頼は一見単純なものかと思えたが、調べていくうちに何やら不穏な気配が。
そして、失踪した姉の目撃情報があった裏カジノへ侵入した真九郎は、星噛絶奈という人物に出会う…。
…………………………
「紅」三作目。
意図していたわけではないんですが、クリスマス前というなかなかタイムリーなタイミングで読みましたね。
初めての上下巻でしたけど、冗長には感じなかったです。
でも内容がちょっと薄いような印象。
何か歯切れが悪い感じの感想になってますが、オチがちょっとどうなんだろう、というのが強すぎてモヤモヤしてるというのが正直なところです。
何て言えばいいのか。
打ち切りになった連載マンガの最終回みたいな結末になってて、ものすごく宙ぶらりんな気分です。
続きとか出るのかなぁ…。