67冊目
「やっぱし板谷バカ三代」
ゲッツ板谷
久方ぶりに、あのバカファミリーが帰ってきた!
著者、ゲッツ板谷さんの家族は、事実を語るだけでネタになるほどのバカ家族。
鬼のように見栄っ張りな祖母(バァさん)
気の遠くなるほど真面目なのに他人に対してハンパなくお調子もので、筋肉アピールが尋常ではない父(ケンちゃん)
何をするか予測不能。びっくり箱のような弟(セージ)
この三代に渡る『バカのゴールデンライン』を中心とした板谷ファミリーの騒動を描く連作エッセイ?コラム?のような本書ですが、前作「板谷バカ三代」とひとつ違うところが…。
………………………
バカさ加減は前回同様で素晴らしいクオリティーですが、今回の板谷家は不幸に見舞われ続けます。
叔父が亡くなり、愛犬・スキッパーが死に、祖母が亡くなり、母に癌が見つかり、セージの妻にも癌のような影が見つかり、挙げ句の果てに著者自身も倒れて連載が休止に追いやられます。
でもそんな中でも、愛すべきバカなファミリーは、ちょっとズレてはいるものの家族のために奮闘します。
普通なら感涙必至のそういったシチュエーションでも油断は禁物。その後に感動があるのか爆笑があるのか読んでみないと分からない、というのはこの作品くらいにしかないものすごい魅力だと思います。
確かに家族は減ってしまったけれど、残された家族や友人達の面々を見ていると、「これからも板谷家は大丈夫なんだろうな」と、ほっこりしました。
是非また、続きを書いていただきたいと思います。