16.「Story Seller2」 | 町に出ず、書を読もう。

町に出ず、書を読もう。

物語がないと生きていけない。社会生活不適合者街道まっしぐら人間の自己満足読書日記です。

16冊目
「Story Seller2」



小説新潮別冊の短編集。

前回の「Story Seller」がすごくよくて、その時と一人しか著者が変わってなかったから即買い…、したのは数ヵ月前。

やっと読めました。



中でも凄かったのは、


「ヒトモドキ」有川浩


父・母・姉・弟の四人家族のもとに、遠方より父の伯母が居候することになった。


引っ越し屋のトラックに無理矢理同乗し、居候の手土産だと袋に詰まったパンの耳を手渡すような非常識な伯母は、平穏な一家を無茶苦茶にかき回していく。


特に一家が頭を悩ませたのが、伯母がゴミ捨て場から「まだ使える」と称して様々なゴミを拾ってくること。


無理矢理捨て直しても、怒り散らしても、宥めても、すかしてもやめようとしない。


しかし、それには目的があって…



原稿を読んだ担当さんが、「超気持ち悪い!」と即レスしたらしいですが、読んで納得。

すげー気持ち悪い。


もちろんそれだけじゃなく、最後の最後まで悪者として描いた伯母に対する認識を少し改めてしまうようなラストも秀逸。



そでもあの伯母の行動は理解できないし、嫌だけど。