DAYLILY

 



 

 



 

 



 

 



 

 



 

 


寒い。寒すぎる。寒いと痔になり易くて嫌になっちゃいますねー。

 

えっ?私だけ?(愕然)。

 

■お薦め『台湾映画』8選

 

続き行きます。

 ●『若葉のころ』(2015年)
  

 

今回、チョイスした中では一番新しい作品となります。古さは全く感じないので、誰でも違和感なく鑑賞できると思います。

 私が台湾映画をお店でレンタルする際は、コーナーに並んでいる作品から面白そうだと思ったモノをその場で適当に選ぶことが多いです。評判などの前知識は一切持っていないので、本当に勘だけが頼りです。だから、レンタルした作品が面白かった時は本当に嬉しいです。そういう意味で、この作品も大当たりの映画でした。

 ストーリーは現代を軸として学生時代の思い出が交差する・・・という割とありきたりなモノですが(失礼!)、良くできています。雰囲気は韓国映画『建築学概論』を思い浮かべてもらうと分かり易いかも知れません。韓国映画『建築学概論』もかなりの傑作映画でしたが、こちらも負けてはいません。

 とにかく、キャスティングがとても良いです。

 

 学生パートのヒロインはリス(?)のような小動物系のカワイらしい女性なのですが、現代パートのヒロインはとても奇麗な女性です。どちらも個性があって魅力的ですが、現代パートのヒロインは年齢を考えると(40代?)信じられないくらいに透き通ったような(?)凛とした(?)存在感があって素晴らしい。日本映画や韓国映画では、このような個性があまり感じられない気がするのです(個人的な意見です)。台湾映画では、役者さんが均一的でないところや個性の強さが良い方向に向いている印象を受けます。こういった人的な面で差別化が図れているのは台湾映画の強みかも知れません。

 韓国映画もそうですが、台湾映画の学生パートのストーリーが軍事政権下というのはドラマ的に見せ場を作り易いように思います。強力なカセがあればある程、ドラマに奥行を作りやすいのは間違いないです。この辺りも日本映画には無い台湾映画の強みですね。
 
 ●『海角七号/君想う、国境の南』(2008年)
  

 

 映画開始直後に、いきなり日本語のモノローグで始まるのでビックリするかも知れません。私も最初にレンタルで鑑賞した際に違うDVDが入っているのかと思って一旦止めて確認した程でした。

 台湾が親日国だと今では良く言われていますが、この映画を観た10年以上前はそのような認識が一切なかったので普通に驚いた映画でした。日本に対する印象良すぎでしょ?と。今、このような映画を中国や韓国で制作したら、制作サイドの人間は間違いなく刑務所行きだと思います(根拠ないですが)。実際、中国では『海角7号』は上映禁止になったという話でした。

 オープニングは終戦時の台湾が舞台です。ある日本人男性教師が日本への引き上げ船に乗っているシーンから始まります。そこへ若い台湾人女性が急いでやってきて、周りをキョロキョロ見渡し誰かを探します。日本人男性教師は台湾人女性を見つけた瞬間物陰に隠れ、そしてそっと台湾人女性を見つめます。

 日本が戦争で敗れ、台湾に駐留している日本人は全員引き上げる事となりました。日本人男性教師は恋仲の台湾人女性を日本へ連れて帰りたかったのだと思います。映画では語られませんが、強硬な反対にでもあったのでしょう。無念のまま引き上げ船は出航し、日本人男性教師は引き上げ船の中で台湾人女性に対する懺悔の気持ちを手紙に書き溜めます。一週間後に日本へ着くまでの間、一日一通の手紙です。でも、日本に着いてからも手紙が台湾女性宛に送られることはありませんでした。箪笥の奥へと仕舞われ、二度と陽の目を見ることはありませんでした。

 終戦後60年が経ち、その日本人男性教師は亡くなります。そして、遺品の整理をしていた遺族が偶然手紙を発見し、遺族は台湾人女性に是非読んでもらいたいと手紙を台湾へと送ります。ただ、住所が日本統治時代の住所だった為に、宛先不明で台湾の郵便局内で保管されることとなります・・・。

 終戦時のシーンでは、日本人男性教師と台湾人女性が日本と台湾の関係を現しているようでとても感慨深いです。実は台湾の人達は、日本人と一緒に台湾という国の歴史を共に歩みたかったのではないか?、と思ったりしました。現代パートでは、日本からやってきた日本人女性と主人公の台湾人男性が最後に結ばれる・・・というのも意味深でしたし、一度は終戦によって離ればなれになった両国が新たに手を取り合って共に未来を築き上げよう・・・なんていうメッセージにも受け取ることができました。
 
 日本人であれば一度は鑑賞した方が良いと思う映画です。そして、台湾は親日だと言って喜ぶだけでなく、色々な複雑な感情を汲み取り台湾という国に対して考えを巡らせる良いきっかけになれば、と思います。

 ●『言えない秘密』(2008年)
  

 

 やっぱり台湾映画と言えば、この作品は外せません。私、大好きなんです。

 昔の台湾映画っぽい~良い意味での~難解さもあって、一筋縄でないところが大好きです。2000年代までの台湾映画には単純でなかった印象がありますが、まさにこの映画がそうです。芸術映画っぽいニュアンスも感じ取ることができます。

 ヒロインを演じるのがグイ・ルンメイです。私の中で台湾の女優さんと言えば、まずこの女優さんの名前が頭に浮かびます。主人公を演じるのはアジア圏の大スター(らしい)ジェイ・チョウです。私はこの映画を観るまで全く知らなかったのですが、日本以外のアジア圏では超が付くほど有名なミュージシャンだそうです。

 この映画の中で主人公と上級生がピアノでバトルを行います。映像を観ていると本当に本人が弾いてるようにしか見えなくて、もしかして有名なピアニストなのかも?と、調べてみて初めて彼の偉大さが分かりました。当然、この作品のサウンドトラックも手掛けているのですが、監督や脚本や編集なども一人で担当しているみたいで驚きました。すごい才能だと思います。

 少し難解なので、ディティールの意味が掴めないかも知れません。でも、普通に流して観ても十分に楽しめる映画です。大筋は誰でも理解できますし最後は間違いなく感動します。

 劇中のデートシーンでレコ屋が出てくるのは個人的にお薦めポイントです。レコ屋って最近映画に出てこないですからね。音楽好きにはグッとくるのではないでしょうか?。

 ●『午後三時の初恋』(2008年)
  

 

 個人的に掘り出し物だった作品です。とても台湾映画らしい台湾映画だと思います。ファンタジー系のラブストーリーなのですが、サスペンス仕立てでもあって説明は中々難しいです。

 ヒロインは父親の時計屋を一人で引き継いでいます。母親は家出して行方不明、家出にショックを受けた父親は働く気力がなくなりブラブラしている、といった状態です。ヒロインは母親がいつか帰ってくることを信じ、駅前にある古びた時計屋を閉店できないでいます。

 その時計屋に一人の男性が腕時計の修理に来ます。毎日です。毎日、午後三時になると修理したはずの腕時計を持ってきて、修理してくれ、というのです。ヒロインはその男性の事が気になり会話を重ねますが、何故か男性は初めて会ったような受け答えばかりです。ヒロインは不思議に思いながらも・・・。

 このヒロインがとても魅力的なのです。美女揃いの台湾映画の中でも、群を抜いて魅力的に思えます。仕草というか表情がとても良いです。本編を観ないと分かってもらえないかもしれませんが、これ程魅力的に思えた女優さんは香港映画『恋する惑星』のフェイウォン以来かも知れません。

 ロケーションは全て田舎の景色ばかりですが、全く飽きることがありません。駅前の古びた時計屋も雰囲気が凄く良くて、ヒロインと主人公が歩く山道も何て事ない風景なのに何故か胸を掴まれるようです。

 後半に入りストーリーが少し難解な方向へ展開するので、そこに乗れないとダメかも知れません。今回の8選の中では一番マイナーな作品ですが、運よく見つけたら是非鑑賞してみて下さい。私のお薦め台湾映画ナンバーワンの作品です。 

 ●『藍色夏恋』(2001年)
  

 

2003年にミニシアター『シネテリエ天神』で鑑賞した想い出深い映画です。


 グイ・ルンメイの女優デビューとなった記念すべき作品でもあります。今、見返すと本当に幼いです。この映画の監督が街に出かけた時に見かけてスカウトしたらしいのですが、すごい眼力だったと思います。だって、今や大女優なのですから。

 全てにおいて瑞々しい感覚のオンパレードです。高校生なので高校の中での描写も多々ありますが、昔の日本の学校みたいに古い建物なのもオジさん的には感情移入しやすいです。今の日本映画の学校って綺麗すぎてオジさん的には全く学校に見えないのです。しかも、髪の毛金髪とか違和感ばかりです。これが世代ギャップというやつなのでしょうね・・・。(´・ω・`)

 自転車が印象的に使われていて、台湾映画らしくて好きです。しかし、大通りの車道を堂々と自転車で走るシーンにはハラハラしました。台湾の道交法ではOKなのでしょうか?。そんな事も気になったりします。

 

 この映画はサウンドトラックが気持ちよいです。確か日本のアーティストがCDを出していたような記憶があるのですが、公開時にCD買おうと思いつつ結局は買えず仕舞いでした。お洒落な音楽が雰囲気を高めています。
 

 

 

 

次は『脱力系映画』の特集でもやってみようかな・・・と思っています。映画は結構観ているのでネタは結構あるような気もしています。

 

中でも『脱力系映画』って結構好きなジャンルなのですYO!。

 

(終わり)