日本活育協会 Yogaマイスター
きのしたゆりです。

二つも大型台風が押し寄せて、どうなることかとハラハラしながらの連日でしたが、南の地域では特に被害も大きかったようで、心からお見舞いを申し上げます。

幸いにもこちら関西では特に酷い被害は無く、荒れ模様のお天気で終わりましたが、各地の状況を想いますと胸が痛みます。

そのような数日を経て、かねてより計画しておりました渥美半島に脚を運びました。 
渥美半島は全長50キロメートル幅5~8キロメートルの細長い半島で、南は太平洋側に面しています。 
この写真は日本の百選にも選ばれた白い砂浜で、伊良湖灯台から太平洋に面して日出の石門まで約1キロ、太平洋の荒波を受けて湾曲する(恋路が浜)です。  

[ 名も知らぬ遠き島より 流れよる 椰子のみ一つ ]
という島崎藤村の詩の舞台となった浜です。  
後で知ったのですが、恋人達のプロポーズにふさわしい場所として、恋人の聖地にも認定されているようです。








そういえば、私がカメラを向けた先にも、何組かのカップルが仲良く寄り添っておりましたが、
今回はこの浜をすぐ目の前にして佇むお宿で、自然の波音をBGMに、月がその光を映し出しブロンズに輝く海を見ながらの、ゆったりとした湯浴みが目的の旅でした。

凝った仕様ではありませんが、このお宿の娘さんのご主人が作られるご馳走の数々は、地元の新鮮な食材にこだわり、精一杯を込めて作ってくださった、真心が優しさとなって身体に響いてくるような美味しさで、夫も私も大満足。

太平洋のダイナミックなロケーションに目を見張り、食本来の旨さに元気を頂き、恋路が浜を部屋風呂の全開した窓から眺めながら、贅沢な時間を過ごさせて頂きました。

太平洋に面した小さな村に生まれ、海も波も決して珍しいものでは無い私ですが、
同じ太平洋、波と云えど、所変ればこのように全く別物にもなることを知り、
物事は一遍から察するには余りにも狭く、知っているようで実は知らない場面の方が沢山あることなど、思い巡らすには打ってつけの時でした。

ちなみに私の故郷での18年間、海は台風のとき意外はとても穏やかでしたし、砂浜に打ち寄せる波も至極優しく、これまで私の中に在った太平洋は、すこぶる静かなものではありました。
今回この恋路が浜に来て、白い砂浜が延々と続く美しさとは対照的に、轟音を響かせて打ち寄せる波音の荒々しさに、太平洋の持つ別の顔を見たように想います。


仕事に夢中になって過ごしておりますと、知らず知らず脳や心に疲労が蓄積し、クリアーな思考は停滞して失敗も多くなります。
そのことがはっきりと分かったのはごく最近の事。
仕事の内容を大切にし、常にフレッシュな答えに出会うには、自分自身が浄化され心身ともに元気でいるのが一番だと、やっと、やっとこの歳になって気付かされた私です。

そしてこの事は私自身が求めてきた未来像を、今嬉々として歩んでいることにもなりますから、感謝多き事ではございます。
夫が病で失った時間は17年、それに寄り添う形で私の時間も同じように、その現実に費やされてきた訳ですから、二人して運転を代わりながら遠出の旅に、月に一度出かけるなど夢のまた夢でした。

長年一番の希望として頑張ってきた結果を
今生きております。


日出の石門から顔を出す太陽。

あいにくこの日は早朝から曇っていて、雲の切れ目からかすかに陽射しが見られるだけでしたが、それでもとても美しい風景。この景色を見たさに早起きして待ち構えておりました。逆光なので周りが暗くなっておりますが、次の写真が午前6時を回った頃の恋路が浜です。





実は今回の旅で、もっと深く真剣に考えを巡らせる出来事がありました。

とても真摯な気持ちになりましたし、常識を破って考えねば理解できない内容でもありました。受け取り方によっては非常にダークな重い内容かもしれません。
私にはとても勉強になった出会いではありましたが、余りにも長くなりますので、次回にこのお話をさせて頂ければと思っています。

では今日はこれにて
皆様方も週末を楽しまれて下さいませね。
ごきげんよう!