長くなるかも知れません、興味のある方はお付き合いください。
先月、代々木のアンダー・ザ・ライト ヨガスクール(以下UTL)
で行われた 成瀬先生のワークショップ、
ハタ・ヨーガへの流れ ~ハタ・ヨーガを学ぶ意味
講義内容からの抜粋と、ヨーガを学び浅学ながらわたしなりに感じていることです。
UTLの講義は、
ハタ・ヨーガ以前のヨーガ、ヨーガの起源からウパニシャッド文献、
ラージャ・ヨーガ、ジニャーナ・ヨーガ、カルマ・ヨーガ、バクティ・ヨーガ
についてのお話しからはじまりました。
各項目についての詳しい説明は、ヨーガ・サンガティのホームページ用語解説からの
引用のみとし、詳細説明は省きます。
・ラージャ・ヨーガ
『ヨーガ・スートラ』をテキストとした瞑想により三昧の境地に入ることを目的としたヨーガ。
心統一のヨーガ。
・ジニャーナ・ヨーガ
智慧・哲学のヨーガ。直感的な智によって解脱することを説くヨーガ。
ギャーナ・ヨーガともいう。『バガヴァッド・ギーター』の中で説かれたヨーガの一つ。
・カルマ・ヨーガ
無私の行為のヨーガ。
行為の中にエゴをはさまないで、ただ自分の義務を行なうことを説くヨーガ。
また、行為の結果や報酬を求めないで行為することの重要性を説くヨーガ。
『バガヴァッド・ギーター』で説かれたヨーガの一つで、
行為を解脱の鍵としたところに大きな特徴がある。
・バクティ・ヨーガ
信愛のヨーガ。
『バガヴァッド・ギーター』の中で説かれたヨーガで、
神に親愛をよせることによって解脱することを説く。
ヨーガのゴールは 『解脱』 です。
解脱とは、苦しみや束縛から解き放たれること。輪廻転生の束縛から解放されること。
二度と肉体をもってこの世に生まれてこないことです。
お釈迦様も解脱のために法を説かれました。
わたし自身はヨーガで解脱をしようとまでは考えていません。
多くの方はそこまで求めていないのではないでしょうか。
大昔、インドではじまったヨーガです。
今日の日本とは、社会背景も大きく異なります。
しかし、人の内面というのは大昔から変わらない部分もあるようで、
解脱のために説かれたことが、今日、生活するうえで役立ち、
生きるところも少なからずあるのは事実です。
今日では、運動不足解消、痩せたい、健康になりたい、
そんな目的でヨーガをはじめられた方がほとんどだと思います。
でも、ヨーガが肉体的な面だけではなく、精神面にも強く作用するということは、
ヨーガをなさっているほとんどの方が感じているはずです。
スタジオや教室で、インストラクターが特に深い話しをするわけでもないのに、
なにか不思議と心が安らいだり、
レッスンからの帰り道、いつもより穏やかな気持ちになっている自分に嬉しくなったり。
ヨーガが一般のエクササイズや体操となんら変わりない、
一種の「運動」というだけならば、ここまでヨーガ人口は増えていないはずです。
大昔、インドではじまった解脱のためのヨーガが今日では世界中に広がり、
多くの愛好家に親しまれているのは、そうした精神面の作用あってのことでしょう。
さて、UTLの講義内容に戻ります。
ヨーガの起源のところでは、モヘンジョダロ遺跡から見つかった
石に彫られたヨーガ行者らしき彫刻の写真の紹介もありました。
ヨーガの起源はインダス文明とする学者もあり、ひとつの考え方として定着しています。
確かに スカ・アーサナ 安楽坐らしき坐法で座っていますね。
同じくこちらもモヘンジョダロ遺跡から発掘されたもの。
瞑想しているところでしょうか?
インダス文字はいまだに解読されていないらしく、
刻まれた文字列の意味は不明なのだそうです。
この文字が解読されれば、ヨーガの起源がもっと明確になるかも知れません。
その後の講義の大まかな流れは、
ハタ・ヨーガ成立の背景
ハタ・ヨーガの教典 についての紹介
・ゴーラクシャ・シャタカ 現存する最古のハタ・ヨーガの教典
・ハタ・ヨーガ・プラディーピーカー ハタ・ヨーガの代表的な教典
ハタ・ヨーガ・プラディーピーカーは、現在YLS(ヨーガ・ライフ・ソサエティ)で学習しています。
・ゲーランダ・サンヒター 技術的なことが詳しく書かれている教典
・シヴァ・サンヒター 思想的なことが詳しく書かれている教典
・その他 ハタ・ラトナヴァリ、ヨーガ・チェンダーマニ・ウパニシャッド、
スヴァラ・ヨーガ(呼吸だけを扱うヨーガ)
最後は、この日UTLの講義でいちばん印象深かったところ、
ハタ・ヨーガを学ぶ意味についてのお話し。
それまで静かだった受講生から、どよめきの声がザワザワと聞こえてきたところでもあります。
仰け反っている人、ヨタヨタと崩れるよう脱力している人、
「いままでのはいったいなんだたんだ~」
「気がラクになった~」
「目からウロコ~」
そんな声も聞こえてきました。
ハタ・ヨーガというのは心身の浄化システムである。
アーサナ(ポーズ、坐法)、呼吸法、ムドラー、バンダ、瞑想然り。
わたしたちが日頃行っているこれらのことは、
心と身体を浄化する方法に他なりません。
ハタ・ヨーガに限らず、ヨーガは全て浄化。
心身にとどまらず、魂をも浄化すると言われています。
すごいですね。
ここで、場内どよめきの元となったのが、
ヨーガ・スートラにおけるアシュタンガ・ヨーガの最初と二番目の学習、
かの有名な「ヤマ」「ニヤマ」についてのところでした。
「ヤマ」「ニヤマ」については、以前の記事でも少し触れましたが、
「ヤマ」は禁戒、禁止されている事柄、
「ニヤマ」は勧戒、すすんで行うべき事柄です。
「ヤマ」禁戒
1.アヒンサー 非暴力、不殺生
2.サティヤ 真実、嘘をつかない
3.アステーヤ 不盗
4.ブラフマチャリヤ 禁欲、独身生活
5.アパリグラハ 不貪、無所有 の五つ。
「ニヤマ」勧戒
1.シャウチャ 清浄
2.サントーシャ 満足
3.タパス 苦行
4.スヴァーディヤーヤ 読誦
5.イーシュヴァラ・プラニダーナ 自在神記念 の五つ。
ヨーガを真面目に学んでいるからには、「ヤマ」「ニヤマ」守るべし。
「ヤマ」「ニヤマ」を守ってこそ、真なるヨーギー、ヨーギニーという解釈もあります。
でも、こんなこときちんと守れませんよね・・・わたしは無理です。
成瀬先生は、この日も講義のなかで、
「みんなここからやろうとするから失敗する」
「ヤマ」「ニヤマ」について、あっさりとでも熱っぽく語られました。
ヤマ、ニヤマ、これは守るものではなく、ハタ・ヨーガを行っていれば
自然とできるようになるもの。
意識して嘘をつかないように勤めるのではなく、嘘がつけなくなる。
非暴力、肉体的なことだけではなく、怒り等の感情も暴力と考えます。
頑張って怒らないようにするのではなく、怒れなくなる。
ハタ・ヨーガを行うことで、自然とそう変わっていく。
いえ、本来人間というのは円満な存在、変わるのではなく、
本来の姿に回復してゆく。
真摯にヨーガを学ぶヨーギー、ヨーギニーにとっては
たいへん気がラクになるお話しだったようです。
この日の講義の内容、実はもうすでに成瀬先生がご自身のブログに記されています。
ぜひ、こちらの 成瀬先生のブログ ヨーガとインドに関するブログ をご覧ください。
3月28日のUTLの講義から、一ヶ月です。
ようやく記事にすることができました。
もう少し、すっきり分かりやすくしたかったのですが、、、
たいへん長くなってしまいました。
いやはや、、、
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。