病室は4名の大部屋。
早速点滴が始まる。抗高血圧剤の液体が左手首から入っていく。
実は、私人生で初めての点滴。
妊娠して、今までにないくらい何度も血液を採取されてきたので注射にはさすがに
慣れたが、点滴のための針を指すのは初めて。ちょっとドキドキ。
今まで点滴している人の手首を見て、少し血が管の中に入っていたりするのをみて
ちょっと痛々しい印象を受けていた。そんなずーっと針を手首に刺していて痛くないのか??
と思っていた。それを初めて身を以て体験する。
感想としては、最初はちょっと痛いけれど、そのうちなにもされていないような感覚になる
ものなんだなぁ~ということ。不思議だけど。
管の中に透明な液が入っているがそのなかに血液が
少し混じったりするけれどそれは点滴を一度終了したときにおこる血液の逆流なのかなと。
見た目は痛々しいが、特に痛むものではないと分かった。
姉が来て、入院に必要なものを取り急ぎ持ってきてくれた。
この日母は心臓の簡単な?手術を終えて入院中。私の世話どころではなかったので
姉には本当に感謝した。実は、姉は昔ナースだったのでこういったときの手際もいい。
安心感もある。
「出産は、子供とお母さんにとって一番のベストタイミングの時に行うものだから
余計な心配することない」というようなことも言ってくれた。
そして、姉が帰ってから気づいたら私はメイク落としをもっていないことが分かった。
でも仕方ないようなぁあきらめてそのまま寝ようとしたら
看護婦さんが顔を落とせないのはかわいそうねぇ~と言って自前のメイク落としを
貸してくれた。さらに、合い向かいに入院しているお姉さんが私の状況を聞きつけて
化粧水や乳液を貸してくれた。涙出るほど嬉しかった。
高血圧症候群の症状として、頭が痛くなったり気持ち悪くなったり、目がちかちかする
というのがあるようだが、そのなかの頭痛と吐き気はかなりひどいものとなった。
何度かナースコールをした。だんだんこの症状って、点滴のせいじゃないかと思うように
なった。看護師さんに聞くと、確かにそういう副作用はあると認めた。
やっぱり・・・
だったら止めてほしいと思った。こんな母親が苦しい状態は、子供にとっても
よい影響があるはずない、と思った。
しかしこの点滴を止めるとまた血圧が上がるから止められないようだった。
(担当医師がいなくて看護師さんだけで判断できなかったのかな・・・?すると薬も
出なかったりするのかな・・・?)
一晩耐えた。長い夜だった。
でもお腹のまるちゃんの呼吸の様子を心電図で測る機会がピコピコ動いていて
子供が無事であることが分かったので、それだけが少し安心材料になった。
朝、医師の指示があったのか点滴を外してくれた。そして、飲み薬に変わった。
すると頭痛と吐き気が収まった。ら、楽になった。