コオロギは活動中に脅威刺激を受けると
逃げ出す前に「一時停止」して
それから、逃げるんだそうです。
え?
全然興味ないんだけど。
なんの話すか?
と聞こえてきそうです。
まあ
聞いてくださいね。
・
まず
コオロギの一時停止に関しては
こちら で詳しく読まれてください。
ざっくりお伝えすると
運動中のコオロギに
刺激(気流刺激)を与えた際
刺激を受けてすぐに逃避行動をするのではなく
必ず一時停止してから逃避する
ことを発見したという
北海道大学・小川宏人先生の研究です。
動物が捕食動物などに出くわすなど
身の危険を感じたとき
「freezing responce」=凍りつき反応 をする
コオロギの一時停止も
これと同じ意味を成しているのではないか?
という発見です。
この、コオロギも持つ
ある意味での
生存のための安全確保システム。
実はBASEの要となるシステムなのです。
BASEとは
Brain
Alarm
System
Entrainment
脳内警告系信号路
の略でして
私の師匠、中原敏憲先生が名付けました。
生きものが持つ
-生きるため- のシステムなのですが
施術にいらした患者さんには
脳が
「注意してね!」
と、注意を促してくれているんですよ
とお話ししています。
何に
「注意してね!」
なのかというと...
漠然とした何ものか、にです。
?
全然わかんない...
と思うことでしょう。
漠然とした何か
それは
実験の中でコオロギが感じた風
かもしれないし
自然界の動物にとっての敵
かもしれないし
ヒト社会でいう車
かもしれない。
かも...
という
ある意味で特定できない
けれども
危険になり得る、何か。
これを感覚器官を通じ察知した脳は
「注意!」
と、一時停止させるのです。
・
つづく...
toda niigata
戸田麗子