叔父(母の弟)が転倒し、そのまま昏睡状態になった――。
そんな知らせが、従姉妹から突然届いた。

栃木で米農家を継ぎ、長い間家族を支えてきた叔父。
私にとっても大切な存在だ。
齢90を迎えて一線を退き、老人ホームに入って1年。
緑内障でほとんど見えなくなっていたが、「視力のあるうちに、もう一度会いたいな」と言ってくれていた。

知らせを聞いた瞬間、頭をよぎったのは
「安全なはずの施設で、なぜ?」
「転んだだけで昏睡状態になるのか?」
という疑問だった。

同時に、幼い頃に母に連れられて訪れた田舎の風景、
叔父との思い出が次々と浮かび上がり、
胸を締めつけるような喪失の予感と後悔が押し寄せてきた。

「もしかしたら、もう言葉を交わせないかもしれない」
「もっと会いに行けばよかったのに」

そう思った瞬間、息子を亡くしたときの喪失感が重なって、
心がどんどん沈んでいくのを感じた。

明日は仕事が休みだ。
栃木まで、お見舞いに行ってこようと思う。