令和六年 大相撲三月(春)場所<3/10~3/24> 於:大阪 エディオンアリーナ【 展 望 】
一月往ぬる、二月逃げる、三月去るという慣用句にもあるように、
しかし、三月場所の番付発表前に相撲協会ではまたもや事件が勃発した。
SNSへの書き込みや被害力士の関係者による相撲協会への訴え等により、相撲協会コンプライアンス委員会が調査を行った結果、宮城野部屋の北青鵬の兄弟弟子への暴行が発覚。
2月21日に師匠宮城野と北青鵬に聴取を複数回行い、2月23日の臨時理事会に報告する調査結果と北青鵬と師匠の13代宮城野(元横綱・白鵬)に対する処分案をまとめた。
北青鵬に対しては、2番目に重い「引退勧告」、
臨時理事会での調査結果報告書に北青鵬が行った暴行内容が詳細に
また、13代宮城野もその事態を知っていたものの、
13代宮城野は現役時代も過剰なパフォーマンス等で協会から注意
協会内には13代宮城野を良しと認めない親方連中も数多く、
今後部屋が閉鎖される恐れもあるが、当面は玉垣(元小結・
筆者もそして、
しかし、それ以上に根が深い問題だという気がしているので、
北青鵬という力士の筆者の印象についてだが、
ニコニコというよりもニヤニヤ、ヘラヘラ???
ふてぶてしいとも無表情とも言い切れない、
恵まれた体や肩越しからの強引な上手(うわて)
稽古をよくサボっていたのがそれを物語っている。
名探偵コナンは「体は子供、頭脳は大人」であったが、
この事件が勃発する前、最近になって北青鵬ヤバイやつらしいゾ!
しかし、
この22歳の青年が今後の人生をどう送るかはわからない。
しかし、
同じように兄弟弟子にイジメを行っているもう一人の力士の噂も絶
今後芋づる式に発覚していくのだろうか。
今回の事件が元で入門予定の子も保留にしていると聞く(
さて、
先場所、横綱ここにありき!
今場所どうするかはまだ見えていないが、
本人は二桁優勝を目指しているので、
さて、琴ノ若の新大関昇進によって今場所から4大関となった。
大関・
師匠の定年により、
豊昇龍も最後はいろんな意味で残念な休場となったが、
大関・貴景勝は昨年九月場所以来、実に8度目のカド番となる。
たびたびケガに泣く大関だが、
そろそろその努力が報われてほしいとは思うが、
琴ノ若が新大関として番付に名をのせた。
佐渡ヶ嶽部屋としては、
「琴ノ若」の四股名としての大関は今場所だけのようだが、「
4大関の中で横綱に一番近いのは現時点では琴ノ若だと筆者は思っ
大栄翔は6場所連続の関脇で三役も7場所連続となった。
もはや三役の顔になっている大栄翔だが、
先場所も9勝に終わったので、
若元春は昨年十一月場所以来の関脇となり、
二人が共に2場所ぶりの三役復帰となった。
やはり若元春は大関を目指してほしい逸材だと思っているし、阿炎も亡き師匠の為にさらに上を目指していけると思っている。
ベテラン錦木も昨年九月場所以来の小結再昇進となった。
(※上写真 左=若元春、右=朝乃山)
東西の平幕筆頭は小結から降下の宇良と朝乃山。
宇良は1場所で三役の座を追われたものの、またチャンスはある。
朝乃山もついにこの地位まで戻ってきた。
出来れば今年中には大関復帰を目指してほしいところだ。
そして平幕上位には成長著しい熱海富士や、
他に西5枚目に将来の横綱候補、大の里が一気にあがってきた。
先場所の横綱、大関戦が組まれたのはいい勉強になったと思う。
今場所も上位とは当たってくると思うので、
東4枚目の翔猿、東5枚目の翠富士など小兵力士も目立つ。
小兵力士が上位で暴れまわるのは痛快だ。活躍を期待したい。
平幕前半戦に登場するであろう中位以下では東西の十枚目に正代、
ここ数場所はチカラを出しきれていない感じだが、
関取になって躍進していた湘南乃海もここ数場所は負け越しが続い
特にケガとかではないようなので、
そして、新入幕には伊勢ケ濱部屋期待の尊富士。
先場所新十両であったが、
新十両で翌場所に新入幕を果たしたのは過去には直近の遠藤を含め
また、初土俵から所要9場所での新入幕は元小結・
この尊富士の相撲にも注目だ。
再入幕には、昨年十一月場所以来の錦富士、北の若、狼雅ら。
大奄美は令和四年七月場所以来の再入幕となった。
長年、幕内力士を務めたベテラン宝富士が十両に降下。
後述する再十両の北磻磨と共に現役としては残る5人の「
友風も久々の幕内となっていたが、十両からの仕切り直し。
途中休場して十両3枚目に降下した北青鵬だったが、
今回、新十両は誕生せず、4人の再十両となった。
ケガで降下していた若隆景は昨年九月場所以来、
伯桜鵬は昨年十一月場所以来、1場所で戻ってきた。
そして北磻磨だ。
(※右上写真 新しい締め込みを披露する北磻磨)
実に令和二年九月場所以来、21場所ぶりの十両となった。
37歳6ヶ月29日での再十両は、
高齢昇進であり、
東十両12枚目の琴恵光はあとがなくなってきた。
結婚したばかりなので、頑張っていかないとね。
同じく新婚さんの千代丸は残念ながら幕下への降下となった。
千代栄とどちらが降下か?というところであったが、
千代栄が皮一枚で残り、千代丸が幕下へ降下した形だ。
東の筆頭なので、1場所で戻れる可能性は高い。頑張らないとね。
天照鵬、勇磨、栃武蔵らも幕下への降下となった。
天照鵬は部屋が揺れる中、実力が発揮できるだろうか。
栃武蔵も部屋の関取存続がかかってきている。
幕下上位には筆者期待の阿武剋(おうのかつ)
西3枚目の塚原も幕下上位での足踏みはこのあたりにして、
事件勃発で騒がしい中での三月場所となるが、
横綱の出場はどうなるのか、新大関・
躍進の力士はどこまで活躍できるか。
ちょっとヤジの汚い大阪での三月場所ですが、
2024/2/29
(文・呼出 民男)