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あなたの知らない韓国 ー歴史、文化、旅ー

歴史や文化などを中心に、日本・韓国や東アジアに
またがる話題を掘り下げながら提供したいと思います。

歴史、文化、韓国語、日本語

 

 今年は敗戦から80年の節目。でも最近はなんだか政治でもおかしな言動が多く見られますね。「徴兵制復活」「核武装は安上がり」「日本人ファースト」など危うい言動が見られるのが気がかりです。そして広島・長崎への原爆投下からも80年。長崎の原爆投下の惨状の中の人々を描いた映画を観賞しました。

 

 

『長崎ー閃光の影でー』

 

 1945年夏、原爆投下直後の長崎を舞台に、若き看護学生の少女たちの被爆者救護の姿を描いた熱いドラマでした。日本赤十字社の看護師たちが原爆投下から35年後に出した手記をもとに制作された映画です。

 

 1945年、看護学生の同級生で幼なじみの田中スミなど3人は空襲による休校で長崎に帰郷します。それぞれ家族や恋人との濃密な時間を過ごしますが、8月9日、原子爆弾投下により、日常は一変します。廃墟となった長崎の町で、彼女たちは戸惑いながらも看護学生としての使命を尽くそうと奔走します。

 

 松本准平監督は長崎出身の被爆三世。長崎出身の福山雅治が主題歌を担当。原案「閃光の影で 原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記」の元看護学生のひとり山下フジヱさんも特別出演。その山下さんの思いを、10歳で長崎で原爆体験した美輪明宏が語りとして声で表現するなど奥深いものになっています。

 

 また看護学生や医師の血のにじむような活躍は特筆すべきですが、それ以外にも興味深い逸話は多かったです。

 

1 看護学生自身も被爆者ですが、自分の家族がどうなったか確認に行く時間すらなく、恋人が原爆症で死んでいくのをただ見ているしかない悲惨な有様。

 

2 同じ被爆者であるにも関わらず、朝鮮人などは内地人ではなとして救護から差別されていたこと。

 

3 日本精神、鬼畜米英、米兵が近づいたら自決せよと言っていた婦長が、敗戦後、米兵の恋人のようになってすぐ消えたこと。

 

4 一方、戦争が終わっても被爆者救援のために長崎に残る軍医の姿。

 

 ひたすら真摯に生きる人々、時流にのって自分だけうまく立ち回る人など、人間ドラマとしても感じることが多い映画でした。

 

2025年製作/109分/G/日本