あなたの知らない韓国 ー歴史、文化、旅ー -2ページ目

あなたの知らない韓国 ー歴史、文化、旅ー

歴史や文化などを中心に、日本・韓国や東アジアに
またがる話題を掘り下げながら提供したいと思います。

歴史、文化、韓国語、日本語

大阪・十三の第七芸術劇場ですごい映画を見ました。


『済州島四・三事件ハラン』(原題:한란)


すさまじい映画でした。今まで公然と語られることの少なかった済州島四・三事件の映画化です。





かつて苛烈な日本の植民地支配下にあった朝鮮半島。1945年には解放されますが、北部はソ連を後ろ盾にした政権が、南はアメリカを主体にした統治が打ち立てられます。左右を超えて広範な人々が統一を願いますが、アメリカを後ろ盾にした李承晩は南だけの単独選挙実施を宣言します。単独選挙が実施されると分断が確定してしまいます。


各地で単独選挙反対運動が巻き起こりますが、これに対して済州島民が反発。島民が武装蜂起すると国防警備隊や警察、極右集団が弾圧にかかり、3万人近くの人々が犠牲になったと推定されている。長らく事件の真相を語ることが禁じられ、霧につつまれたような状況でした。


日本でもヤン・ヨンヒ監督の『スープとイデオロギー』(2024年)などでも描かれていますが、今回は韓国で映画化されたものです。主演は『神と共に』2部作の天才子役であったキム・ヒャンギ。彼女が母親役で登場し、娘とともに山中を逃げ回る姿を通して事件の悲惨さを描いています。


見ていて涙がとまりませんでした。今もアメリカがイランですさまじいことをしているが、この映画でも黒幕はアメリカ。そこで犠牲になるのは一般庶民。隣国で起こった事件というだけでなく、日本の植民地支配の後に起こった事件。美しい海や山を背景にしているだけに余計に悲惨でした。




会場は満席で立ち見がでるくらい盛況でした。連日満席だそうで、この映画への関心の高さがうかがえました。多くの人におすすめするとともに、また見たい映画です。