サイコなラブサスペンス 韓国映画『アンダー・ユア・ベッド』 | あなたの知らない韓国 ー歴史、文化、旅ー

あなたの知らない韓国 ー歴史、文化、旅ー

歴史や文化などを中心に、日本・韓国や東アジアに
またがる話題を掘り下げながら提供したいと思います。

歴史、文化、韓国語、日本語

 

かなりサイコなラブサスペンスの登場です。

 

韓国映画『アンダー・ユア・ベッド』

 

 

 イェウン(イ・ユヌ)は夫であるヒョンオ(シン・スハン)から激しいDVを受けています。少しのことで切れて打擲する、両親が病気の時でも里帰りを許さない、まるでレイプしているみたいな無残な夜の営み、彼女の体はアザだらけ。最低な男ですが、犬畜生以下などと言うと犬に失礼です。本当のクズでしょう。でも貧しい実家に戻されることを怖れて、イェウンは夫に抵抗できません。

 

 

 夫はイケメンでエリート風ですが、過去に両親から兄と比較され、虐待された過去が。過去の記憶のためかDVはますます激しくなります。

 

 一方、イェウンのことを密かにストーカーのように追いかけている男がいました。それは大学時代彼女と同じ語学クラスであった男・ジフン(イ・ジフン)。卒業後も彼女を忘れられずにいたところ、偶然彼女を見つけ、24時間彼女を監視することになってしまいました。

 

 ストーカーめいた行為が、ヒョンオのDVとからまり、事態は予想外の方向に展開します。

 

 

 

 サイコサスペンスみたいな映画ですが、いろいろな要素が含まれています。人を思う愛や人の弱さ、暴力をからめて繊細なラブストーリーにもなっています。

 

 友達もいない孤独な男と純粋な愛。夫の常軌を逸した暴力、そして虐待の連鎖、金持ち一家と貧乏な一家の婚姻、大学を出てもまともに就職できない厳しい現実。

 

 ふたりの家は、大企業の社長が住むような豪邸ですが、イェウンの実家は貧しいタルトンネ。DVとストーカー事件を軸に、いろいろな社会問題を垣間見せてくれます。

 

 

 また俳優陣は全て韓国人で韓国資本なのに、監督は日本のSABUで、原作が大石圭「アンダー・ユア・ベッド」だというのも面白いです。

 

2023年 韓国 99