赤毛のアンは
MXテレビ
よる7:00〜
絶賛再放送中!
2020年7月20日(月)放送分
第28話 クリスマスのコンサート
一夜明けるとグリーンゲイブルズは一面の銀世界になっていた。
アン
メリークリスマス!マリラ!
マリラ
おめでとう
アン
メリークリスマス!マシュウ!
マシュウ
おめでとう、アン、実はその…これを…その…お前に…
アン
これを私に?
マシュウ
これはお前へのクリスマスプレゼントだよ
アン
うわぁ…マシュウ!
アンは泣き出した
マシュウ
気に入らないのか…そうさのう…
アン
気に入ってるのよ〜!あぁマシュウ!
アンはマシュウに抱きついた
アン
ホントに素晴らしいわ!なんとお礼を言っていいか分からないわ〜!この袖を見て〜!あぁまるで幸せな夢を見てるみたいだわ〜!
マリラ
ほらほら、洋服が涙で汚れちまっても知らないよ!せっかくマシュウが買ってくれたんだから大事にする事だね、それからリンドのおばさんがあんたに…って髪に飾るリボンをくださったよ
アン
わぁ、服に合わせて茶色だわー!マシュウ!今すぐ着てもいい?
マシュウ
そりゃ…わしもお前が着たところを…
アン
わぁー天にも昇る気持ちってこの事を言うんだわ!
マリラ
その前に朝食を取らないと
アンは袖の膨らんだ服の事を考えると喉を通らないと言うが、今日はクリスマスコンサートである、ちゃんと食べておかないと腹に力が入らず肝心な時アンの呻き声が大勢の人に聞こえなくなるかもしれないと言われ食べたのだった。
食事の片付けをしていると、ダイアナがやって来た。
ジョセフィンおばさんからのクリスマスプレゼントを持って来たのだ、中を見るとキレイな靴だった!
その後、マシュウからのプレゼントの服とリンド夫人からもらったリボンとジョセフィンおばさんからもらった靴を身につけて、マシュウに見せた。
アン
どうかしら…似合うかしら?ねぇ、マシュウ?
マシュウ
そうさのう…わしにはピタリという気がすると思うよ
アン
あー、私この服のためにも一生懸命頑張らなくちゃ!マシュウ、ありがとう!そうだ、帰って来たら納屋であの暗唱を聞かせてあげるわ!この服を着て!
マシュウ
いやぁ、その…わしは…
アン
マリラも聞いてくれるわね?
マリラ
生憎だけど私は遠慮させてもらうよ!
アン
どうして?頭痛がするの?
マリラ
今夜のコンサートであんたの呻き声をたくさん聞かせてもらってるはずだからね
マシュウ
マリラ、お前…
マリラ
なんでそんなに驚いてるんだい?
アン
だってあんなにコンサートに反対してたんですもの、てっきりマリラは来てくれないものと思ってたの!
マリラ
校旗を作るためのコンサートなんだから私も協力するのは当然ですよ
アン
急がないと、ダイアナと待ち合わせしてるの!マリラ!時間は
マリラ
わかっているよ、6時だろ
マシュウ
あの…わしも…
マシュウもアンに何か言いたげだがアンは急いで出かけてしまう
マシュウ
わしも行く…
2ヶ月に及ぶ練習の成果は身を結び、初めての試みとしては、いずれも素晴らしい出来栄えで生徒たちの熱演は、村人たちや、近在からクリスマスを楽しみにしてやって来た人たちの共感を与えた。
前半のハイライトはなんと言ってもダイアナの独唱であった。ダイアナの独唱は、満員の聴衆を魅了し、アンコールとなった。そして、そのことをだれよりも喜んだのは、他ならぬアンであった。
そして、次はアンの出番、アンが客席を覗くとマシュウを見つけた。1番心待ちにしてた人が会場に現れたのを知ったアンはその人のために全身全霊の力を傾けて力を尽くした。
アンのもの悲しげな詩の暗唱は少なからずもご婦人のハンカチを濡らし割れんばかりの拍手で応えられた。
熱気は公会堂を包んだままクリスマスの夜は更けていきアンとジョーシーのおよそ妖精らしくない妖精が登場する点において「妖精の女王」は他を圧倒した。
その劇が終え退場をしようした時小さなハプニングが起きた。ギルバートがアンが落とした白いバラの髪飾りを拾い自分の胸に付けたのであった。それに気づいたのはダイアナであった。
こうしてアボンリー始まって以来のクリスマスコンサートは大成功のうちに終わった。
コンサートが終わり、ダイアナとアンはコンサートの話をしながら歩いた。
アン
素晴らしい晩だったわねー!
ダイアナ
ホントに上手くいったわね〜、10ドルは儲かったと思うの!
アン
じゃあ校旗を買うには十分ね
ダイアナ
アラン牧師様が私達の事を記事に書いてシャーロットタウンに送るそうよ!
アン
あたし達の名前が新聞に載るなんてゾクゾクするわぁ
その夜、20年ぶりでコンサートに出かけたマリラとマシュウはアンが床についた後もしばらくは寝つかれそうになかった
マシュウ
そうさのう、ウチのアンは誰にも負けないほど上手だったな
マリラ
あの子は利口者ですよ!それに見かけも大したものでした!とにかく今夜はアンの事を自慢に思いましたよ!もっとも本人にはそんな事を言うつもりはありませんがね
マシュウ
そうさのう、わしも自慢に思ったからそう言っといたよ、2階に上がる前にな…。遠からずあの子の身の振り方も考えてあげないといけないのう?マリラ、そのうちアボンリーの学校だけじゃ不足ということにになるんじゃないかな?
マリラ
まだまだ先のことですよ、あの子は3月でやっと13になるんですからねぇ…もっとも今夜はあの子も大きくなったと思いましたけどね、女の子って衣装であんなに変わるんですねー!…そうですねあの子は飲み込みも早いし、まぁあの子にしてやれることと言ったらそのうちクイーン学院に入れてやる事ですね、でもまだ1〜2年はそんな事は口に出す必要ありませんよ
マシュウ
そうさのう、でも時々考えてやるのも悪くはあるまい、こうした事は考えれば考えるほどよいもんだからな…
マリラ
あの子が来てまだ2年もならないというのにもうそんな事を考え無くちゃいけないんですねぇ…
マシュウ
そうさのう
コンサートでアンの姿はとても立派だったのだろう、自慢げにマリラとマシュウが話していてアンの成長を喜んでいる2人を見ていて快い反面、心に染みいる…
第29話 アン、物語クラブを作る
クリスマスコンサートが終わってからいつもの日常にかえるまで時間がかかった。
アン
音楽会っていつもの生活をつまらなくしてしまうのねー、マリラがコンサートが好きでないのはそういうことなのね、昨夜は寝つけなかったの、音楽会のことを考えてしまって…
しかし、アボンリーの小学校はいつのまにか昔の軌道に戻った。
そして知らぬ間に冬は過ぎていった。いつになく暖かい冬であったため雪はさほど降らずアンとダイアナは恋人達の小径を通って通学することができた。
3月のある日、アンとダイアナは周囲に目を配りながら歩いていた。ミス・ステイシーが冬の野や森を行くという作文を書くと言われていた2人は観察眼を働かせる必要があった。
アン
今日ね私13になったのよ!
ダイアナ
あら、ごめんなさい、すっかり忘れてたわ
アン
うーうん、いいのよ!でももうすぐ大きな事を言っても笑われずに済むって思うと嬉しいわー!私はミス・ステイシーみたいに
なりたいわぁ!非の打ち所がないんだもの!
ダイアナ
あと4年したら私達は髪を結う事ができるわねー!
と、ウサギが通る
アン
これは森の作文の中に入れられるわね
ダイアナ
ええ!でも自分の想像力で考えた物語を書けっていう方は無理だわ
アン
私はもう書き終えたわ
ダイアナ
アンは想像力豊かなんですもの!
アンは書き終えた物語をダイアナに話すと、ダイアナはアンの作った物語に興味をそそられた。聞き終わると
ダイアナ
なんて素晴らしいんでしょう!自分の頭の中でそんなワクワクする物語を考えてられて!私には見当もつかないわ〜!アン、私の想像力もあなたと同じぐらい素敵ならいいんだけど!
アン
想像力を養うつもりになればいいのよ!そうだわ、いい事思い付いたわ!私達2人で物語クラブを作らない?想像力を養うのは大切よ!ミス・ステイシーもそうおっしゃったもの!
これが物語クラブを作ることになった経緯であった。最初はアンとダイアナだけだったが、やがてジェーンとルビーと1人2人増えていった。みんな自分たちの想像力を養う必要を感じていたからだった。そして会員は毎週ひとつずつ物語を書くことになった。
アン
とても面白いわよ!マリラ!1人ずつそれを読み上げるの!みんなでそれについて話し合うの!みんなペンネームを使うのよ!ふふふっ!私はローザモンドモントモレイシーって言うの!
マリラ
コーデリア・フィッツ・ジェラルドじゃないのかね?
アン
いいえ!ローザモンド・モントモレイシー!みんななかなかやるわ〜!ルビーのは、感傷的よ!ジェーンのはとてもまともなの、朗読の時照れくさいからですって!ダイアナのはやたら人殺しが出てくるの!人物がどう扱っていいか分からなくなるとさっさと殺してしまうんですって!物語の材料は大抵いつも私がみんなにおしえるのよー!
マリラ
この物語を書くなんて馬鹿げた事はないね!くだらない事ばかり頭に詰め込んで勉強の時間を無駄にすることになるんだからね!
アン
でもマリラ、私達どの物語にもちゃんと教訓があるように努めてるの!善人は1人残らずちゃんと報われるし、罪人はそれ相応に罰を受けるの!きっといい影響を与えられると思うわ、教訓って大切ですものね!アラン牧師がそうおっしゃったわ!私、自分の作った物語をアラン夫妻に読んで聞かせたの!お二人とも教訓は申し分ないっておっしゃったわ!ただ…思いがけないところで声を立てて笑ったわ…私泣いてくれる方が好きなのに!
ダイアナは、ジョセフィンおばさんに手紙を書いたら、私達の話をいくつか見せて欲しいって返事が来たわ、だから1番いいのを4つ送ったのよー!そしたらこんな素晴らしい話を読んだ事がないってご返事だったわ、私ちょっと面食らったの、だって物語はどれも悲劇的でほとんどみんな死ぬのよ!でもミスバーリーが気に入ってくれたのは嬉しいわ!ミセスアランはそれこそ万事につけて目標とすべきだっておっしゃったわ!私大きくなったら少しでもミセスアランのようになりたいわ!その見込みはあると思う?マリラ!
マリラ
大いにあるとは言えないようがね、ミセスアランがアンタみたいに馬鹿げた忘れっぽい女の子だなんて思えないからね!
アン
でも、ミセスアランだって今みたいにいつでも立派だったわけじゃないでしょ?子供の頃はひどいいたずらっ子でイザコザを起こしていたんですって!それをうかがった時とても元気付けられたわ!でも他の人が昔はいたずらっ子で悪い子だったって聞いて元気づけられるなんて悪い事だと思う?リンドのおばさんはそうおっしゃるの!リンドのおばさんはどんなに小さい時のことでも悪い子だったって聞くとショックを受けるんですって!
ある牧師さんが子供の時におばさんの家の台所からイチゴのお菓子を取った事があると告白を聞いてから二度と牧師さんを尊敬できなくなったって言うの!でもその牧師さんがそういう告白したのは偉いと思うわ、だって今いたずらをして後悔してる男の子たちが聞いたら、どういう子でも大きくなったら牧師さんになれるかもしれないと思ってどんなに励まされかしれないもの!それが私の感じる事よ!
マリラ
今あたしが感じる事といえばねー、おしゃべりをしてなかったらもうお皿が片付いてるって事だね、まずはやる事をやってから、話は二の次って事を覚えるんだね!
その後、アンはおしゃべりして片付けが遅くなった分を取り返すべく無言で働いた
赤毛のアンのストーリーの中ではサラッと過ぎたけど、アンの13歳の誕生日をダイアナがすっかり忘れてる事にちょっと驚いた、心の友だから毎年大事な記念日?なのかと思ってたから意外だったw
物語クラブを作って物語を作ったり見せたり、話したりと…ただでさえ想像力豊かなアンだから持てる力を発揮して楽しくてしょうがないのだろう!が、今は頭の中が物語でいっぱいなのが一目瞭然!マリラは、少しでも勉強が疎かにならないよう厳しく言ってて…さすがだなって思ったわ、参考にしたいね親目線で見てしまう回だった
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