うちの長女の話ですが、
長女はカトリック教徒の家族に産まれ、
シスターになるために、小学校卒業したら家元を離れていきました。
そこでシスターたちと共に、普通の勉強とシスターになるための勉強をすることとなります。
親にとっては、我が家はすごく貧乏で、なのに子供はゴロゴロといたので、代わりに育ててくれるところがあって助かったって感じだったのだと思います。
私が大人になって考えると、僅か小学卒業したばかりの女の子が親元離れていくことを考えると、それを容認する親ってすごいと思ってしまいます。
私たち下の姉妹たちも、シスターたちから飴を貰って口に入れたら「あっ、もうはなこはシスターにならなきゃね」と散々言われていたので、自分もいつかその道に進むのではないかと思ってひやひやしていました。
シスターになるとそれはそれは厳しい規律の中で生活していかないといけません。
髪を他人に見せることは許されないので、おでかけするときは必ずシスターの格好です。(場所によって違うかもしれませんが当時姉はそうでした。)
おしゃれなんか許されません。
どこにいても目立つ格好です。
そして、恋愛も許されません。
結婚は神様としたんだから、男の人と結婚することはできないのです。
しかし、噂では、神父様がシスターをえり好みするのだとか、ある時は神父様がシスターを襲ってしまっただとか、妊娠したシスターが夜な夜な病院に行って隠れて降ろすのだとか聞きました。
シスターたちは女ばかりの社会の中で、何も問題が無いわけではありません。
それはそれは難しい人間関係だったと思います。
姉はついに我慢できなくて、そこを飛び出してしまいました。
姉はどこに行くのでしょうか。
私たちは親戚一同カトリックです。
シスターになって辞めた人のいる場所はありません。
実家に帰ることはできませんでした。
姉は、お金も住む場所もありませんでした。
それで、大阪の親戚のおじさんのいるうちに逃げ込みました。
私の男兄弟と同じ血筋を持つおじさんです。
何もなかったということは無いと思います。
それでも、姉はどこにも行くところがなくて、その人と一緒にずっと住み続けました。
そして、それ以来実家に帰ってきたことは一度もありませんでした。
父が亡くなった時も葬式に参加しませんでした。
今、カルト宗教が少しずつ問題になってはきましたが、カトリックはカルト認定はされていない、普通の宗教として見られています。
でも、確かに確実に被害に合っている人がいて、だけど、カルト認定されていないために実態が知られないまま、理解されないまま、一生辛い思いをしている人もいます。
宗教で癒された、助かったと思っているその後ろでは辛い思いをしている人たちがいるのですよね。
どう解決したら、みんなが幸せになるのかなんて分からないけど、神様なんていないのかもよ(;^_^A
宗教にすがるより、現実を見て手助けが必要なら確かなところに頼り、必要なら病院へ、必要ならコミュニティ広場へ行く方がはるかにみんなが幸せになるのかもしれないと思います。