名探偵コナンから、平和な2人を
通常運転走り書き

初恋


「アンタ、それでもあの工藤新一なん??」


アタシが知ってる工藤くんはー
アタシが知ってるコナンくんはー


画面の向こうのコナンも唖然呆然とした顔やけど
多分、オレもそう変わらへん顔をしとるんやろな


コナンがあれこれオレに絡んだり、和葉にええな
とか言うたり、最初は大人しく宥めていたオレら

ぶちん、と音が何処かでした気もするけれど
気がついたら、握り拳を手に、立ち上がり怒り始
めた和葉が居た


気がつけば、画面の向こうのコナンもオレも正座

和葉は、あまりに後ろ向きな発言を繰り返す工藤
に、発破をかけたんや

アンタのために、博士や哀ちゃん、蘭ちゃん一家
警備の人らやアンタの家族、どんだけの人達が、
アンタを心配して、回復を願って、努力しとると
思うてんの!って

オカンあたりが和葉のこの演説を聞いたら、そら
もう大騒ぎやろな
さすが、私の和葉ちゃんって

「アタシや平次にボロカス言うのはええ
でも、他の人らには絶対に言うてはアカン
ちゃんと感謝して、お礼も言うんよ?」

わかった?!と言う和葉の勢いに負けるように、
はい、と言うたコナン

ほんならええわ

私の話は終わりや
あとは平次と好きな事件の話でも、探偵の話でも
制限時間いっぱいまで話したらええ

そう言うと、枕を持って部屋を出て行ってしもう
たんや、和葉のやつ


「オメーの彼女、めちゃくちゃハンサムだな」

「お、おう」

ははは、とお互い渇いた笑い

でも、工藤は言うた
蘭も、きっと和葉ちゃんと同じ事を言ったと思
うと

工藤に言う
もう、頑張らなくてええっちゅう事やで、と

少し、身体の力を抜いて
ゆっくりしてみろ、と

大好きなサッカー、やりたいやろ?
せっかく身体を取り戻しても、身体がズタボロ
やったらアカンやろ? 

いっぺんに何でもかんでもは無理や
ゆっくりひとつずつ、メニューをこなして、
少しずつチカラをつけろ

そうだな、と言うた工藤と
和葉が言うた通り、じっくり時間いっぱいまで
事件談義を繰り返した

to be continued