名探偵コナンから、平和な2人を
通常運転走り書き

初恋

「おぉ、嬢ちゃん、平ちゃん」

元気そうやな、と
いつもの恰幅のええ大滝ハンが大荷物で現れた

何でも、親父やいつもの宴会メンバーから、あ
れこれ頼まれたらしくてな

オカンからの荷物も結構あると言うのに

みんな、和葉を心配してんねん
中々ケガが完治してへんからな

「おおきに、治ったらまたご馳走作るさかい、
みんな来てな?」

にっこり笑う和葉に、大滝ハンでさえデレてん
ねん

警備の人らも、びっくりした顔しとったからな

「今週末」

工藤と連絡が出来る場を設ける予定やと教えて
もろうた

アイツ、体調が乱高下しとって、中々安定しな
いらしくて、そこへ来て、気分も乱れ始まった
らしくてな

「蘭ちゃんと、会われへんのやろか」

顔、見るだけでも、声、聞こえるだけでもちゃ
うと思うんやけど

和葉はそう言うて、涙目になった

大滝ハンが帰った後、和葉に薬を飲ませてから
ベッドに座らせた

差し入れでもろうたブランケットを掛けてやり
その隣に座る

たまには、観るか?

落ち込む和葉と一緒に、ドラマを観て
寝落ちするまで、喋り続けた 

和葉は、何にもしてやれへんのが辛いと言うが
それは違うと思う

姉ちゃんが言うてたんや

事件が終わったら、和葉と一緒に笑って美味し
いもんを食べるんやって

それを楽しみに、頑張れる
大事な友達やからって

それって、凄い事なんやで?

寝てしもうた和葉を布団にしまい、自分も横
になった

寝顔はまだ、お子様やった頃の名残りもあっ
て、あの、初恋の時の面影も重なって

暫くじっとその寝顔を見つめていた

to be continued