名探偵コナンから、平和×新蘭×CHを
過去作品改訂で


東西名探偵とスイーパーの遭遇_17仮題

第7章 絆


アパートの掃除を終えて、戸締りをして
リョウと一緒に車で買い物をしながら教授宅へ
戻ったのは、翌日のお昼の事

やけに静かだと思ったら、

工藤くんは、倒れて発熱中
和葉ちゃんは、貧血が酷くて、身体の痛みもぶ
り返してしまったらしく

蘭ちゃんは工藤くんに
服部くんは和葉ちゃんに
それぞれつきっきりになっていたみたい

かずえさんも、ミックに付き添い、教授が3部屋
を往復しながら治療中だった

私とリョウも手分けして手伝いに
リョウに工藤くんのところに行ってもらって、
私は和葉ちゃんのところへ

「和葉ちゃん、大丈夫?」

服部くんに、ランチを食べてもらっている間に
和葉ちゃんの身体を拭いて、シーツやタオルを
交換し、着替えも手伝ってあげた

痛みで強張る身体は、本当に辛そうで
華奢な身体が悲鳴を上げているみたいだった

「香さん、おおきに」

「ああ、いいの、いいの、このくらい何でもな
いわよ」

服部くんが戻って来たので、和葉ちゃんの髪を
とかしはじめたのを見て、いいもの持って来る
から、少しゆっくりしてて、と言って

私は回収した洗濯物を回し始めて、台所に立つ

「よし、出来た」

ミックとかずえちゃんの病室、教授の部屋
工藤くんと蘭ちゃんの客間
そして、和葉ちゃんが居る客間に

「あぁ、リョウもここに居たのね」

はい、どうぞ、とマグカップとほかほかの蒸し
立てのミルク蒸しパンを配る

マグカップにあるのは、甘酒
飲む点滴と言われるそれは、滋養を取るには、
いいかなと思って

「美味しい」

蒼白い顔をしていた和葉ちゃんの頬に、少し
だけ赤みが差した

蒸しパンを頬張りながら、そんな和葉ちゃんを
見て、ホッとしたような顔をしている服部くん

「なぁカオリン、足りない」

すんごい勢いで頬張るリョウに、和葉ちゃんが
笑い出した

「じゃあ、追加で作るから、リョウ、手伝いし
てくれる?服部くんも」

和葉ちゃんから聞いた豚まん、やってみようと
思って

花巻と豚まんをつくる予定

蘭ちゃんにも途中から手伝ってもらって、まる
で業者並みの豚まんと花巻が蒸しあがった

他にも何品か添えて、デザートは豆腐花にした
シンプルに、蜜だけ掛けるスタイルで出したん
だけど、

ミックや工藤くん、和葉ちゃんがことの他喜ん
で食べてくれて、3人とも、治療や投薬が終わ
るなり爆睡してくれた

それぞれの相方も、今夜はゆっくりお休みして
と言って、私と教授、リョウの3人でリビング
で仮眠して、見守る事にした

蘭ちゃんも、工藤くんも、客間のベッドでそれ
ぞれ眠っていた

和葉ちゃんと、服部くんは、服部くんが和葉ち
ゃんを抱えて寝ていた

多分、和葉ちゃんのケガの後遺症のケアをしな
がら寝てしまったのだろう

ミックのところも含め、それぞれにタオルや、
飲み物を置いて、私達は仮眠を取る事にした

いずれの2人も、それぞれの絆でしっかりと
結ばれている2人

みんなそれぞれ、相方が一日も早く回復して
くれる事を願うばかりだった

to be continued