名探偵コナンから、平和な2人を
未完成の平和×快青
走り書き


aquamarine


テキパキと運び込んだ荷物を、和葉やオカン
の指示通り、さっさと片付けに協力する彼を
オレも手伝ったけど

思わず平たい目をしてしまうのは、許せ

オカンはともかく、和葉に笑顔を向けられて
いる事が、許せへん

仲良くお喋りしとんのも、気に入らん

臍を曲げているオレが、ふと目が合ったのは
襖を開いた客間で、半纏を着せられてお茶を
飲んでる青子嬢や

ぱちくり、と大きな瞳で驚いた顔をしとった
のが、オレと目が合うと、へらっと笑う

あ、笑うと姉ちゃんに似てるんや、と思う

不意に、青子嬢の隣の布団が動いた

慌てて駆け寄ると、冷や汗をかいて、何やら
うなされている様子

青子嬢が、かいと、かいと、と言うて、布団
を揺さぶると

暫くして、薄らと目が開いた

オカン達が別室で待機しとった医療チームを
呼びに行き、すぐに現れたので、襖は閉めら
れた

テキパキと治療を受けて、目を覚ました黒羽
の第一声は、「あおこ」
気のせいやなかったら、あおこのばか、と言
うた

次に、はっきりと声にしたのは、

「腹減った」

やった

良かった、と大泣きした青子嬢に、潰されて
はいたものの、ホッとした顔をした黒羽を、
オレがサポートして、軽くシャワーを浴びさ
せて、着替えさせた

リビングのソファに座らせ、水分補給から、
様子見して

まずは粥からスタートしたんだけど

室内に居た全員が、きょとん、としてしまう
程の勢いで、土鍋いっぱいの梅がゆを食べき
って、青子嬢も目が点になっとった

しかも、オヤツに出された冷やし小豆もペロ
っていってん

オレらは、便宜上、安室さん、と呼ぶ刑事も
美味い、と言うてよう食べんねん

おかげで、作り甲斐があると、オカンも和葉
も大はしゃぎで

オレは更に不機嫌になる、と言う無限ループ
が完成しつつあった

to be continued