名探偵コナンから、平和な2人を
体調を立て直しできず、休み休みの一年でした
でも、来年を楽しみに、あと少し頑張ります


countdown 2023


“May the coming year be special in every way… bringing you the gift of love and excitement.”


「いただきます」


お母ちゃんが京都の別邸に現れた

お父ちゃんの壮行会やっちゅうて
多忙なおっちゃんも、おばちゃんも揃い

数年ぶりに、遠山家、服部家、フルメンバー
が顔を合わせた食卓

みんなの好物をこれでもか、と並べて

大人組は酒盛り
私と平次はみんなの接待役として、楽しい
時間を過ごした

お父ちゃんは、私と平次を両腕にぎゅっと
ハグして、ご機嫌やった

楽しく過ごした翌朝

私や平次が起きた時には、もうお父ちゃんも
お母ちゃんも居なかった

わかっていたけれど
わかってるけど

ひとりの娘として、寂しくないワケやない
心配してへんワケでも無い

どうか無事に
一日も早く、帰って来て欲しい


お父ちゃんが挑む捜査が、どれ程困難を極め
るものになるんか

それは、あのお父ちゃんの行動を見ていれば
おばちゃんや、おっちゃんを見たら
お母ちゃんの行動を見ていれば、わかる

そして、おそらくその捜査、お母ちゃんも何
らかの形で関わる予定なんやろ、と言う事も

職業柄、お父ちゃん以上に話せへん事も多い

それだけやなく、この多忙なスケジュールの
間を縫って、わざわざ京都まで足を運んで来
た事が、何よりの証拠やと思う


不意に身体に巻かれた毛布ごと、平次にぎゅ
っとされた

「大丈夫や、必ず帰る」

自分に言い聞かせるように、そう呟いた平次
は、涙が止まるまで、ずっとぎゅっとしてく
れたんや

でも
私だけはわかる

平次かて、同じやって

お母ちゃんは、平次にとって特別やねん

お父ちゃんと、お母ちゃんは、いつも平次を
褒めて、励まして来た、一番の味方

何をやっても当たり前
服部家を率いる次世代のトップとして
平次にかかる期待は昔から凄かった

自然と、おばちゃんらは、平次の事を表だっ
て褒めたり甘やかす事は出来ひん立場やった

せやから、その分、うちのお父ちゃんらが
平次を擁護しててん

私がおばちゃんらに大事にされたように、な
平次にとっても、最大の味方と暫く会えへん
ようになるんや

私だけやない
平次も、辛いはずや

人生で、最初の大きな決断をする時に、あの
2人が居らん事は

毛布ごと、背中からぎゅっとくっついている
平次に身体を預け、自分も気持ちを落ち着か
せて、明日から始まる新たな生活に向けて、
スタート出来るよう願っていた

to be continued