名探偵コナンから、平和な2人を

時間切れのため、走り書き



甘えっこ



「なぁ、おばちゃん」


平次がお酒、飲める年齢になったら、まずは

家で飲ませてからにしてな?


「せやね、コレはアカンは」


呆れ顔のおばちゃんは、堪忍やで、和葉ちゃ

ん、と笑う


ソファに座る私の膝には、丸まって眠る平次

が居るんや


ちょっと前まで、大変やってん

絡んで絡んで

べったりくっついたり、ぐりぐりしたり


なんでこんなんなったか、言うと


おばちゃんと私で、おばちゃんの秘蔵コレ

クションの果実酒を瓶詰めの入れ替えをし

たり、新しく漬けたり、バタバタしててん


そこへ外出しとった平次が帰って来て、

ジュースと間違えて、一気飲みしてもうてん

しかも、度数が高めのヤツを


目が据わった平次が、抱きついたり、ぐり

ぐりしたりして、私を離してくれへんかっ

たんや


おばちゃんにペシペシ扇子で叩かれても

ヘラヘラ笑うて大変やってん


バッチリおばちゃん、撮影しとったし

平次、後でおっちゃん達にめちゃくちゃ

怒られるやろうな


おばちゃんに手伝ってもろうて、平次を

ソファに寝かせた


「心配やから、私もここで寝る」


ソファの下に布団を敷いてたら、むくっ

と起きた平次が、そのまま布団に転がる


「和葉ちゃんは、ソファに寝たらええ」


おばちゃんが、おやすみ、と言うて電気

を消した


ん、と言うて手を伸ばした平次が、片手

を繋いでおやすみ、と言うなり、寝息を

立て始めた


へえじ、案外甘えっ子なんやな、と思う

と、新しい発見や、とおかしくなった


酔っ払いの平次は、甘えっ子になると

知った冬の一日や