仏教ガイド(2)~日本仏教の源流“大乗仏教” | よしやんのブログ

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法隆寺は奇跡の寺。謎の寺。不思議がいっぱい。
この寺と斑鳩の自然、文化遺産を後世に伝えたい。

釈迦の死後500年経つと、仏教の教えは何種類もの流れに分かれていきましたが、いずれも「求道者が“阿羅漢”(仏教の聖者)になる」とか「修行により悟りや解脱にいたる」という考えが主流を占めていました。


 こうした考えの各派のことを部派別・上座部仏教(小乗)といわれました。

 

 しかし、出家して修行をつむことを通してのみ悟りに通ずることが出来ると説く部派別・上座部仏教に対して不満が高まり、仏教のまとまりがなくなってきました。


一方、苦しみのなかにある生きる者すべてを救おうという新しい考えが生まれて来ました。


一切衆生のためにという大乗の観点で、利他行を続ければ、誰でも聖者になれる宣言して新しい仏教活動がはじまりました。


部派をこえて、真理を学び智慧と一体となって善を積んでいく活動が重視されるようになりました。これが大乗仏教といわれました。


このころから釈迦を偲ぶ仏塔(ストーバ)の建設が各地でおこなわれており、ガンダーラやストウーラでは仏像がつくりだされていきました。



7世紀ごろからは、法華経や涅槃(ねはん)教を根拠、教典として、龍樹などによって大乗の立場が理論づけられました。


部派別・上座仏教(小乗仏教)はタイやビルマなど南方方面に普及したのに対し、大乗仏教は中国・日本など北方方面に普及していったのです。


なお、「小乗」というのは、あらゆる人びとを救いの対象とする「大乗」に対して、ごく限られた少数の人しか救われない小さな乗り物だと、後に軽蔑的に付けられた用語。


 

日本仏教は、現在13宗派、寺院約5万8千、信徒約3160万人で、発祥のインドから、中国仏教の宗派と教典をもとにして成立しています。


時代の変化、人びとの要望をうけて各宗派が誕生し発展していったのです。