こんにちは。48-11星理咲子です。
私は11月のインカレ個人戦をもって部活を引退しました。引退からもうすぐ4か月。日常の一部であったウインドサーフィンという競技が、生活の中から徐々に薄れていってしまい非常に寂しく感じます。
現役最後の大会であるインカレ個人戦。結果は散々でした。目標である入賞には遠く及ばず、後輩が表彰台に登る姿をステージの下から見ていました。オクマの表彰台に登ることを四年間夢見て努力してきたので、その光景は想像以上に辛くて、今でも目に焼き付いています。
最後のインカレの表彰式で、私がウインドで一番影響を受けた同期が、家族へ送ったメッセージの中にこんな言葉がありました。
「所詮自分はここまでの実力だったのだなと思いました。」
その言葉を読んで私はなぜか涙が止まりませんでした。いま思うと目標を見失わないために、必死に見ないようにしてきた現実を突きつけられた気がしたからなのだと思います。そして、私のエゴなのかもしれないけれども、もしかしたらずっとロールモデルとしてきた彼女にだけはそう思わないでいてほしかったからなのかもしれません。
ウインドの才能がある人は確かにいて、でも自分が頑張り続けるためにも、そして彼女が類まれない努力を重ねて実力を伸ばしてきたことを近くで見てきたからこそ、ウインドを「センス」「才能」「体格」などの一言で片づけたくはなくて、、、
最近、映画化されてアツい『ハイキュー!!』の中にこんな台詞があります。
天才的なプレーを見せる稲荷崎セッター・宮侑の「才能」を羨む後輩に対する、稲荷崎主将・北信介の言葉です。
「侑たちのような奴について、理由なく最初から優秀なんやと思うとるやつがたまにおる。けど、俺が毎日1から10やっとるところを、侑みたいな連中は1から20やっとんねん。あるいはより効果的な10、密度の高い10、ほんでたまに、1から10やなくて、AからZやってみたらどんなやろ、おもろいんちゃうかって考えたりするやつらなんや。世の中、かなわんと思う人たちはいっぱいおって、そういう相手を凄いなあと思うのは当然や。けど、あいつらのこと、最初から優秀なんやと思うことは、勝負するまでもなく負けとるっちゅうことやし、失礼やと思うねん。」
才能は、最初から与えられたものではなく努力や試行錯誤の積み重ねの賜物である。その努力の積み重ねを常にできることこそが「才能」である。
私の中で才能か努力か論争に終止符が打たれました。ここで断っておきたいのは、努力が足りなかったと言いたいわけでは決してありません。ただ、「才能」を「天から与えられたもの」と捉えるよりも、「努力というコントロール出来るもの」の集大成だと捉えたほうが自分の力で何とかできるからずっといいよねってことです。所詮ここまでだという実力の幅がグッと広がるような気がしませんか。
話は変わるのですが、この前だいらんと二人で吞みに行った際に、あの時もっとこうしていれば何か違っていたのかなというような話をしました。二人ともたくさん後悔がありました。しかし、それらは全て「やらなかった後悔」で、ウインドにおいて何かを「やった後悔」は何一つ無いことに気が付きました。オンショア爆吹きで出艇してセールが大破したこと、他大学の先輩に勇気を出してDMを送ったこと、金欠でも遠征に参加したこと、ウインドサーフィン部に入部したこと、全部に得るものがあってその挑戦を後悔したことは一切ありませんでした。どんなに眠くても海に行けば、あぁ来てよかったなと思いました。それってとても素敵な事だと思います。ウインドをやってきた自分たちならどんな挑戦もやって良かったと思えるようにするはずだから、これからはやらなかった後悔をこれ以上増やさないようにどんどん挑戦しようと思いました。
ウインドサーフィン部に入ったことで絶対に成長できた、強くなれたと思います。この四年間は一生の宝物です。本当にこの部活に入って良かったです。ありがとうございました。
先輩方へ
かっこよくて、面白くて、憧れの先輩しかいませんでした。そんな先輩方がいたからウインドが大好きになり、ここまで続けてこれたのだと思います。先輩方が私の世界を広げてくださいました。尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
後輩たちへ
四年生がひとり残って、色々やりにくい部分があったとは思うのですが温かく接してくれてありがとう。後輩力がすごくて本当に助かりました。見習おうとも思いました。あまりしてあげられたことが無かったことが心残りだけれども、何でもしてあげたいと思えるほどめちゃくちゃ可愛い(年上は素敵な)後輩さんたちでした。そんな下の代がいたからこそ私も火が付きました。ありがとう。これから横国はもっと強くなって行くと思います。色々大変だとは思いますが、そのまま突っ走って横国の時代築いちゃってください。応援しています。
同期へ
最初は仲良くなれないんじゃないかと思ったけど、いまではめちゃめちゃ大切な仲間だと思ってます。ブルネイで朝まで話したのは本当に良い思い出です。会話の内容は置いておいて、あそこまで腹を割って話せる人がこんなにも居ることは、ウインドで得た大きな大きなもののひとつです。同期に限らないけれど、この縁が何十年も続けばいいなと思ってます。誰ひとりとして似たような人がいないから、自分も自分でいいんだと思えて、みんなの癖の強さに本当に助けられました。(いじってないヨ~)本当にありがとう。そしてこれからもよろしくお願いします。
48-11 星理咲子