「友梨奈、もしかしてまだ傷が痛む?」


私の横へしゃがみ込み
私の顔を心配そうに見つめる


「あー、いや違うよ。」


「本当?」


「うん、ただ暑くて…涼んでるだけだよ、
久し振りにこんなに動いたからか
バテちゃったみたいでさ」


「…そっか…良かった…」


「心配ありがと」


「んーん、何も無いなら良かったよ……
それじゃ私は行くね」



さっきまでの心配そうな雰囲気は何処へやら
また急によそよそしく離れようと立ち上がった
飛鳥の腕を咄嗟に掴んだ


「⁈…何?」


「何か今日よそよそしくね?」


「そんな事ないよ…」


「何か気に障るようなことした?」



「何もされてないよ、大丈夫」


「じゃあ、何で」


「友梨奈はさ…好きな人いるの?」



「へっ…?あ、あー、うん…」


思ってもない質問に素っ頓狂な声を
出してしまったことに恥ずかしさを
感じていると飛鳥は寂しそうな
悲しそうな表情を浮かべていた



「飛鳥…⁇どうした…⁇」



「いや…その人とうまく行くといいね」


「何だよ、それ」


「何って、そのままの意味だよ?」


「……うまく行くか行かないかは
飛鳥次第だ」





「えっ?どういうこと?」



本気で分からないというような顔を
している飛鳥にもう一度


「その好きな人と上手くいくかどうかは
飛鳥次第だ」



「⁇⁇」


私も腰を上げて立ち上がり私より
小さい飛鳥は私を少し見上げる形となり、
近いからか飛鳥の上目遣いに
胸が高鳴るのを感じた


「あ、ごめん近いね」

またしても離れようとした飛鳥を
離すまいとしっかり抱きしめ


「私が好きなのは飛鳥だよ」



「えっ……嘘…」



「本当、ここで冗談は言わないし
好きでもない人を抱き締めたりはしない」


「だって……私…っ…」


「もう過去のことは仕方がない…
ごめん…ずっと苦しい思いさせて…
本当は分かってたんだ…飛鳥は関係ない
って」


「友梨奈…」


「だから…今からでも遅くないなら
私に飛鳥を振り向かせる努力をさせて
くれないか?」


「その必要ないよ」



それって…諦めろってこと…



「諦めるしか方法無いってこと?」


「そうじゃなくて!」


私の腕から一旦離れ
私の目を真っ直ぐに見た君は


「だって私は小さい頃から
友梨奈が好きだから」




「………え?…」


「だから、振り向かせるも何も
私は最初から友梨奈が好きなの」



「え、ちょっと待って…それ本当?」



「本当だってば!!
いつまで待たせんだ!馬鹿野郎!」


プイッとそっぽ向いてしまった飛鳥
その髪の毛の隙間から見える耳が
真っ赤なのは内緒にしておいて


「めっちゃ嬉しい…だって
あんな酷い態度取ってたのに…」



「それでも友梨奈は根は変わってないって
分かってたから」


「飛鳥…」



「だから変わらず好きでいられたんだよ?」



「ありがとう…飛鳥もう一度言います。

私は君が好きです。
私とお付き合いをしてくれませんか?」



「うん…勿論…こちらこそよろしく
お願いします」


薄ら涙を浮かべた君の体を
目一杯抱き締めた










ー数ヶ月後ー



瞬く間に私と飛鳥が付き合ってるという
噂は流れ
わざわざ確認までしてきた生徒もいた。




「飛鳥、帰ろう」



飛鳥のいる教室まで迎えに行くと
熱い視線をそこら中に感じる



「ごめん、お待たせ」


「ん。」


「あ、もう…鞄持たなくていいのに」


「相変わらず重い鞄だな」


「ほらー、やっぱり自分で持つから」


「飛鳥はこっち」


「……仕方ないなぁ…」


そう言って満更でもなさそうに
私の手を握った飛鳥


その光景を見ていた周りの生徒は
軽く騒いでいた



そんなことはどうでもいい。

ただ、この可愛さを誰にも
見せたくは無いってぐらい
私は相当、飛鳥に惚れ込んでるな。

独占欲ってやつか…。






他愛もない話をしながら飛鳥の家へ
到着した

「じゃあまた明日」

言うても近所だからすぐなんだけどね。

踵を返そうとしたが

「?飛鳥…⁇」


私の制服を摘んで下を俯いている



「飛鳥…⁇どうした?」



顔を覗き込もうとしたその時
唇に温もりを感じた


キスをされたのだと理解するのに
数秒掛かった


「っ…⁇!」


「しちゃった…」


そう言って照れながら笑みを浮かべるキミ


「それだけじゃ足りないよ」


どうしようもない愛おしさを
ぶつけるように私はもう一度
キミにキスをした。




ーendー





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個人メッセでくれた
匿名希望さんリクエスト
モノプリパロのてちあす。

結構難しかった…。
本編より少しばかり2人の雰囲気が
変わってます。

やっぱり好きな相手が違うだけで
雰囲気変わるもんなんですね…笑
という言い訳。


それと新年明けましておめでとう
ございます!!
皆様にとって素敵でハッピーに溢れる
一年になりますように!!


ynke