私たちは、目の前の「細かいもの」にとらわれてしまうことがあります。
髪の毛の乱れが気になる。
数字のズレが気になる。
一つの出来事に心が引っかかる。
そんなときに役立つのが、「チャンク・アップ」という視点です。
チャンク・アップとは何か
チャンク・アップとは、
小さなかたまりから、より大きなかたまりへ視点を上げること。
部分から全体へ。
具体から抽象へ。
視点の高さを変える技術です。
例1:部分から全体へ
たとえば、
髪の毛 → 頭 → 身体 → 人
髪の毛だけを見ていると、
「一本抜けた」「色が違う」といったことが問題になります。
しかし一段上がると、
それは「頭の一部」になります。
さらに上がれば、
それは「その人の一部」です。
視点が上がると、意味の重さが変わります。
例2:一例から部類へ
もうひとつのチャンク・アップ。
車 → 輸送装置 → 移動手段 → 目的達成の手段
「車が好き」と言うとき、
それは単なる車種の話かもしれません。
けれど一段上がれば、
それは「移動すること」に関係しています。
さらに上がれば、
「目的地にたどり着くこと」に関係しています。
視点を上げると、本当の価値や意図が見えてきます。
なぜチャンク・アップが役立つのか
1つの出来事に囚われると、感情は強くなります。
失敗した。
否定された。
うまくいかなかった。
しかしチャンク・アップすると、
「これは成長の一部」
「これは挑戦の一部」
「これは人生の流れの一部」
と意味づけが変わります。
視点が上がると、呼吸が深くなります。
質問で視点を上げる
チャンク・アップは質問で行えます。
-
それは何の一部ですか?
-
それは何のためですか?
-
それを含む、もっと大きな枠は何ですか?
たとえば、
「この仕事がつらい」
→ 何のための仕事ですか?
→ 生活のため?
→ 家族を守るため?
→ 自分の人生を築くため?
一段ずつ上がるだけで、景色が変わります。
ただし、上げすぎない
注意もあります。
いつも抽象的すぎると、現実感が薄れます。
「すべては大きな流れの一部だ」
と言われても、今日の課題は終わりません。
チャンク・アップは、逃げるためではなく、
意味を広げるために使います。
必要なら、また具体に降りてきます。
まとめ
チャンク・アップとは、
細部から全体へ移行する力です。
髪の毛から頭へ。
車から輸送装置へ。
小さな出来事を、
より大きな文脈に置き直すこと。
それは、思考の高さを変える技術です。
視点が上がれば、
問題の輪郭は変わります。
そしてあなたは、
その出来事の中に閉じ込められなくなります。