羊蹄ニセコ自転車走行協議会は、モデルルートの基幹コースとなる羊蹄山一周に当初より国道5号線を組み込んでいました。

倶知安町市街地からニセコビュープラザまでの約12.7km(↑57m / ↓90m)の区間がそれに当たるわけですが、国道、それも道内唯一の一桁国道故、交通量の多さから『無謀だ』とか『サイクリングのことをわかっていない』と色々ご指摘を受けていた区間でもあります。

 

【『国道よりも道道』は常に正解か?】

この区間を国道を避けたルートで走るとなると、スキー場エリアに沿って道道343号線を走ることとなり、わかりやすい道を行くと約17.2km

(↑117m / ↓150m)と5km弱の距離とやや上り坂が増えた道を走ることとなります。

しかしこの道道343号線も決して交通量が少ない田舎道ということではなく、道幅が狭い割に観光客や工事車両がそれなりのスピードで往来している道ですので、リゾートエリアのサイクリングを楽しんだり、ちょっと負荷をかけたサイクリングを楽しむためにはもちろん楽しい道ではありますが、道道343があるから国道5号線を走るべきではないという論法に直結するとは考えていません。

 

私たち地元サイクリストの多くはサクッと羊蹄山一周をする際、国道5号線を走ることに然程の躊躇はありません。

距離的にもアップダウン的にも比較的楽で、風景が悪いわけでもありません。むしろ国道5号線側から見るニセコヒラフスキー場エリアはなかなか素敵です。ただどうしても自動車、特に大型車両の往来には特段の気を使いますが。

 

つまり、ルート選択はそれぞれの都合(その時の気分、持ち時間や走行レベル感、目的、行き先等)に応じてしたら良いのであって、国道だから道道だからという区分が選択の是非として語られるのは違うのではないかというのが、我々の考えであります。

 

【本当の意味のシェア・ザ・ロードの実現を目指して】

自転車は本来『軽車両』であります。原則的に車道(警察としては路側帯周辺を!と指導されています)を走ることと定められていますから、道路を安全に走ることは自転車(サイクリスト)の権利でもあるわけです。

ただ残念なことに、我が国の道路政策が長年自動車コンシャスで来てしまったため、自転車が車道を走ると邪魔者扱いされてしまいます。

心あるドライバーさんは走行中の自転車を追い越す際にはセンターラインまで寄りサイクリストとの距離をとってくれたり、対向車線に交通がある際はスピードを落とすなどしてくれますが、そんなドライバーさんばかりではありません。

サイクリストが危険を感じた時に利用できる安全マージン。それが路肩であると思っています。

 

今年度、関係者各位が本当に尽力してくださった結果、協議会発足からの活動・説得が実り、羊蹄一周ルートの国道5号線区間、特にサイクリストの逃げ場がなく走行に緊張を強いられる箇所の安全マージン確保の整備が行われることになりました。

このことに伴い、道道についても出来るところから出来る対策をして行こうという気運が醸成されてきています。

整備のために確保できる土地や予算のこと、何よりそもそもがサイクリングについて決して造詣は深くない道路行政の皆さんの取り組みですので、ともすれば彼らの良かれと思っていることが、サイクリストにとっては頓珍漢ということも往々にしてあり得ます。

ですが、だからこそ一緒に活動し、時には彼らの側に寄り添い、こちらの主張に耳を傾けてもらうことが大切だと思いますし、今回の事業決定もその延長線に生まれたものだと思っています。

それぞれに思惑はあるにせよ、このエリアのサクリング環境をよくしたいという想いは一緒なのですから。

 

同時に我々は道路環境の整備と同様の比率で、サイクリストとドライバー双方の『思いやり意識』の醸成も大切だと思っています。

自転車の何気ない挙動が、自動車にはストレスになるでしょうし、その逆も当然にあります。

『エゴ』を持つ人間同士、完全解決はあり得ないでしょうけれど、『どちらか』ではなく『どちらにも』楽しく羊蹄ニセコエリアを満喫してもらいたい。

協議会としてできることは小さいですが、小さいながらも少しずつでも、着実にサイクリング環境を整備していきたいと思っています。

 

皆様には引き続き温かい目で見守って頂きますよう、お願いいたします。

 

乱筆乱文失礼します。

 

羊蹄ニセコ自転車走行協議会

会長 脇山 潤