こんにちは。Gonfoxです。
少し前にyoutuberの紹介をする記事をアップしましたが、最後のBoothbyさんのセットアップを購入したことを書きました。その続きということで、e-sportsセッティングについて、しばらくぶりに、少し考え方を書いてみます。
セットアップについては、色々な考え方がありますので、あくまでも下手な爺さんの妄想くらいで読んでいただいたら幸いです。決して怒ってコメントしないようにw。
なお、e-sportsセッティングについての概要は、去年7月の「有料セットアップ」という記事を書いていますので、そこに書いてあることは前提として以下は書きますね。
1.e-sports セッティングはそもそも必要か?
これについては、「速いやつらのセッティングは、その腕あってこそのもので、遅い普通のプレイヤーが真似して使うものではない。逆に遅くなるだけ。」という意見がまずあります。
私は、そうは思いません。より速く走るなら必要です。
(1)セッティングは自作は無理。
先輩の知人がいて「君の腕だとこんな感じでいいかな」「そこが回るの厳しいなら、こうしたらどうかな」ってアドバイスを貰えるような恵まれた環境にある方は別ですが、普通のサラリーマンはレースや練習でも時間を取るのが大変。あの大量にある項目のセッティング※を勉強して詰めているなんて不可能です。
「ACCデフォのアグレッシブを修正すれば良い」って方もいますが、それができる知識があれば、そもそも自分で作っています。
<参考>セットアップの各項目
こちらに詳細があります、英語ですが、勉強が好きな方はw,どうぞ。セットアップ項目の辞書と思って、該当単語だけ読むのもありですよ。
(2)ACCデフォのアグレッシブは実はセイフティセッティング
なら、ACCデフォを使えばいいじゃないかとは残念ながら、なりません。バージョンアップでACCのアグレッシブも十分使える車種・コースも多いとは認めます。が、はっきり言いますが、それを経由しないと(よりタイムが出る)e-sportsのセッティングを使えないかというとそうではないのです。なら、時間の無駄です。
腕とコースによりますが、私の感覚では、同じ中級者くらいで、e-spo(HOTLAP)+1~2秒=ACCaggressive、ACCaggresive+2秒=ACCsafety という感じです。もちろん、腕により差は違いますが、初心者は別として、ある程度の腕があれば、必ず差が付きます。以前書いたようにブレーキバイアスがミッドシップでもACCはアグレッシブでも60くらいですが、e-spoでは48~52くらいです。つまりアグレッシブとありますが、あくまでクノスが(練習の時間を取れない)お客が嫌になって辞めない程度のセイフティなセッティングだということです。全く、曲がり方が違います。
(3)セッティングを使う順
極めて私的な意見で、その方の使える時間や若さなどの素質で全く違いますが、こういう感じです。
①ACCsafety:全く初めてシムレーを始めた方。コースアウトやスピンがやたらに出て、嫌になってACCを辞めないためにw.慣らし運転です。1~2週間程度。あえておすすめするならアストンマーチンでするが楽。コントロールをしやすいFRの中でも、なぜかと言うと、M4と違い、どの、コースでもセットアップの影響を受けにくいこと。ベントレー、日産、レクサスなどは後々、動画などで参考にしようと思っても乗ってる人が稀すぎて、勉強しにくいことです。
②ACCagressive:シムレーの経験者ならこっからでいいと思います。これでも最初のうちはコントロールできずにスピン、オーバーランしまくりますが、3~6ヶ月で、それがしなくなります。こうなったら速やかに無料の、できたら有料のe-sportsセッティングへの移行(=メインに乗る愛車を決める)をオススメします。
2.e-sports セッティングを選ぶ
(1)まず、無料ので体験をオススメします。
以前「ACC youtuber」で書いたようにFri3d0lfさんので体験してください。
まず、最初のコーナーでスピンするはずです。でも、ちんたら走らなくても、丁寧にステアリングやブレーキ、スロットルを扱うとスピンしないことが、しばらくするとわかります。
結論を書くと、「コントロールできる範囲で速いセッティング」を使えれば、あなたが最高の腕を発揮できるタイムが出ます。
で、その見つけ方ですが、私がお布施を2人分諭吉さんに旅立ってもらってw,勉強したノウハウが下です。
(2)有料セットアップはガチャ
Fri3d0lfがあなたにぴったりなセットなら良いのですが、そうは行きませんし、そもそもピッタリなのかなんて分かりません。このメーカーのならとか、このシムレーサーのなら安心とかは絶対にありません(断言)。で、ガチャを引いて、自分にあったのを見つけるしかないです。引き方の一応のアドバイスは下のとおりです。
無料のは23コース全部揃ってるのはほとんどFri3d0lfくらいで、あまり期待できません。有料のは23コースバンドルで買うと5千円くらいしますので、ガチャハズレが痛いです。ですので割高ですが1コースだけをお試しで買うのをオススメします。
で、選び方ですが、タイムの証拠のために、セットアップで動画が必ず紹介されているはずですので、それを見てください。
①ただし、見るのはタイムではありません。ライン取りやハンドルさばき、そしてメーカー名ではなくてレーサー名を見てください。
同じGOSETUPでもレーサーが違うと全くセットは違います。
その動画は、ソーセージを丁寧に外していますか?基本、深く踏んでいますか?
深く踏んでいるほど難しいはずです。コーナーを出たところで、ステアリングを小刻みに左右に振っていませんか?これはコントロールが乱れかけているのを抑えるテクニックです。これを頻繁にやっていたらプロでも難しいセットアップということです。あと、ギア段を他の人が4速なのに5速でコーナーで落とさないのもテクニックが要る速く、難しいやつです。レーサー名がLFMのtop30に入るような方のだと、まず、きついオーバーステアです。無名のアマチュアだと、もう少し走りやすいこともあります。あくまで全体的な傾向ですが、大手のCDAやGOSETUPはe-spoセットと別にSafetyセットも合わせて売っていることがありますが、それでも個人でHOTLAP動画出していたり、SETBASEやPopometerで出しているのよりはセイフよりなe-spoです。Popometerはギリギリのプロ用セットだと「on the edge」とか目印がありますのでわかりやすいですね。レース用はHOTLAPと違って安定度やタイヤの損耗なども配慮されているので、単純にタイムを見ても無意味です。気温でも違うのでタイムは無視してOKですよ。
②できれば、リプレイ動画ファイルが付いているものを買ってください。これはチェイスビューでラインを確認するのが楽だからです。ドライバーズビューだけのだとFOVなどにより、ラインは良くは分からないですよ。MOTECは最初は必要ないですが、その方ので通しで練習したくなるのでやはり、ついていないとタイム改善の限界が早く来ます。可能なら高いですがライン取りが比較できてわかりやすいPopometerが良いのですが、あまりに車種によりコースがなかったりするので、お金に余裕があって、お気に入り車種で気に入ったシムレーサーの23コースバンドルがあるのならば良いかもという程度です。
③これで、良さげに思えるやつを2~3人分お布施すると、自分に合ったのがまあまま、見つかると思います。
3.e-sports セッティングは修正が必要
で、「見つかると思います」と書きましたが、実は、そのセットで走っただけでは見つかりませんw。なぜかと言うと、そのセットはそのセットの作者=プロの腕で走れる(=最大の効果がある)セットだからです。
ですから、それを自分で走れるように修正してみて、修正しきれないものはダメです。修正して、自分が今までの走りより、「安定して走れる」「速く走れる」「楽しく走れる」と感じたら、そのセットを使いましょう。
そもそも、なぜ、e-sports セットアップが難しいかと言うと、「速度のために安定性を犠牲にしている」からです。逆に言うとあなたが使えるようになるためには、「レースで最小限必要な安定性を確保する分だけ速度を犠牲にする」ことが必要です。
プロのセットは速度のために
(1)直線を速く走るために空気抵抗を少なくしているが、これはコーナーでの荷重減少でスピンしやすい。
(2)コーナーを入る前のブレーキの量を少なくするために、ABSの効果を小さくしているためロックしやすい。
(3)ステアやスロットル、ブレーキ操作がなるだけ速く車体の挙動に伝わるようにダンパーなどのセットをしているので、雑な操作だと直ぐにコントロールを失う。
(4)出口でスロットルを開けた時に駆動力が無駄にならないように、TCは最小限にしてある。
(5)コーナーを高速で走っても膨れないように大きなオーバーステアがでるようにしてある。
などなどによって、安定性が失われています。
ですから、自分で走ってみてください。ただし、必ず意識して操作は丁寧にしてください。そうでなければ誰のセットアップでもスピンします。その上で、このセットだと、例えば出口でよくスライドしてしまってコントロールを失ってスピンすることが多いなあとか分析して、自分がそれを克服するように練習する。それから、その自分の腕では無理な部分をセットで修正する。という作業が必要です。絶対に守ることは、1項目づつ、安定増=速度減に1クリックづつセットを替えることです。セットにもよりますが、そんなに全部の項目を大きく変えなくても大丈夫ですが、仮に大きく変えないといけなくても、腕を上げて、また戻せば良いのです。気楽に考えましょう。ACCセットアップで失敗しても死にませんからw。
4.主な修正項目
あなたの腕とセットアップの相対的な関係ですので、あくまで、大まかなものですが、次のような項目が修正の候補です。セットアップには作者により、安定度を求めるにはこのセットではここを変えてくださいって書いてあるのがあります。最初から、そういうのを選ぶのも手ですね。
なぜかというと、作者が指定していないセットアップの変更によって(下の項目で)、本来の狙った走りができなくなる。効果が薄いあるいは、不安定になるなどする場合がありますので、あくまで1項目づつ試してくださいね。
(1)アンダーで膨れて曲がり切れない※
e-spoだとオーバーがきついのであまりないのですが、FRやウラカンなど車種によっては出ます。その時は
①ブレーキバイアス -1~ー5%(1%づつ動かしてね)※少し前の記事参照
②車体傾斜Rakeを前下がりにする。
・後輪RideHeightを上げる(前輪を下げても良いのだが、既にほぼ限界が多い)
③エアロのリアウィングを弱くする
④メカニカルグリップのPreloadDifferensialを小さくする
⑤前輪のスプリングを柔らかくする
=メカニカルグリップにあるWheel Rate を減らす。
⑥後輪のアンチロールバーを増やす。
⑦前輪のバンプストップレンジを増やす。
⑧前輪スプリッターを減らす
基本的にアンダーからオーバーに変えると同時に安定性が落ちますので注意してください。
※オーバーすぎる場合は上の逆にしてください。
(2)コーナー入り口、コーナー中でコントロールを失う
①前輪の制動力を増やす
=ブレーキバイアス +51%~55%(たぶん元のe-spoは50%以下のはず)
②前輪のスプリングを硬くする
=メカニカルグリップにあるWheel Rate を増やす。
③車体床でのダウンフォースを増やす
=エアロにあるRide Height を小さくする(床を低くする)
(3)コーナ出口でコントロールを失う
①TCを大きくする +1~+5 (たぶん元のeーspoは0~2のはず。)
②後輪をガニ股にす
=リヤのトーを大きくする
※トーというのはタイヤが内股(マイナストー)かガニ股(プラストー)か車の上から見た状態の角度です。普通、前輪はマイナス、後輪はプラス
③後輪のねじれ抵抗を緩める
=リヤのアンチロールバーの数値を小さくする
④スプリングの動く範囲(メカニカルグリップにあるBumpstop Range)を変える
・前輪スプリングの可動範囲を小さく
・後輪スプリングの可動範囲を大きく
※バンプストップはスプリングの可動範囲を制限するリング状の部品です。
5.META Setup
色々書いてきましたが、実は最近(1.8~)でてきたようですが、メタセットアップという、上に書いたことを無視するようなw,特殊なセットアップがあります。1.9ではそこまで、有利ではなくなったようですが、まだ、使えるメリットはあるようです。HYMOなど※、有料セットでもこれを使ってるのもあります。
※<追記>1.10で大手のGoSetupもメタセットアップを出すようになってますね。タイムも激速で、認める方が増えてきたのかな。
<メリット>
①特に予選やショートスティントで、安定性と速度を両立している
②特定箇所さえ押さえれば、だいたいイケるので、素人でも、セットが出来る
③タイヤの過熱や減りも少ない
<デメリット>
ただし、このセットの特徴がリアルなレース車ではありえないことなので、非常に毛嫌いする人もいます。私は「シムレーなので、速くて楽しければいいんでない?」って寛容派ですけど、
①レースのリアルとかけ離れているということは、クノスがいつの時点かで、突然、使えないようなバージョンアップをする可能性はあると思っておいたほうが良いとは思います。
②また、長い時間の耐久には弱いので、上級者を目指す方はやめといたほうが良いとは思います。
③だいたいのコースはOKとは言っても、不得意があり、全てのコースで従来のe-spoと同等ということではないらしいです。
私は特にそこまでとは思うので、素直に「推し」のBoothbyさんのセットですw。
<メタセットのポイント>
(1)4輪のトーをマイナス最大にする
(2)サスペンションを極端に柔らかくする。(wheelRate)
(3)ダンパー設定が矛盾するようなおかしな設定
bump:最小=サスペンションが縮むスピードが速い
rebound:最大=サスペンションが戻るスピードが遅い
逆に言うと、アグレッシブセットアップをここだけ変えただけで、ほぼイケるので、お金も知識もいらないというありがたいセットアップと言えます。※
※有料まではと思うけど、速くて安定なら欲しいなと思われた方は、もっと本格的なメタセットの作り方は下を参考にどうぞ。
<従来のe-spoセットとの比較>
タイム的には速い従来のe-spoセットアップとほんの僅かに速いかも程度で、あまり変わりませんが(もちろん人による)、トラクションは従来式、コーナーの回りはメタが得意みたいです。
もし、あなたが、ぴったり自分に合ったe-sportsセットを幸運にも見つけることができたら、嬉しくて、きっと全コースを早く走り直したいと思いますよ。
では、頑張りましょう!スピン党同志、諸君!w