さて、前回は、交流分析の自我状態の構造分析とは何かについてお話ししました。


私たちの誰の中にでもある下記の3つの自我状態が、生まれてから成長過程でどのように発達して、私たちのパーソナリティーが形成されてきたかの視点からの分析が、構造分析と言われるものでしたね。

 

「P」: 親や周りの大人から取り入れた思考・感情・行動が働いている自我状態


「A」: 今、ここで、の現実・事実に対応するための思考・感情・行動が働いている自我状態


「C」: 子どものころ、親や周りの大人に反応したのと同様の思考・感情・行動が働いている自我状態

 

ということでした。「P」と「C」は、つまり、過去に取り入れたもの、過去の反応の、再演をしている状態といえます。

 

例えば、

何かあると他人を批判ばかりしている人がいるとしたら、きっと、その人は幼少期に、批判的な発言の多い親や周りの大人に囲まれて育ち、人を批判する言葉を「P」にたくさんファイルして成長した可能性が高いし、

或いは、思いどおりにならなかったら、思わず泣いてしまう方がいるとしたら、それは、幼少期に、泣くと周りの大人が自分の思うように動いてくれた、みたいな経験を積み重ねてきたのかもしれません。

 

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さて、今回は、自我状態の機能分析についてのお話しです。

 

構造分析が過去の形成過程から、その人のパーソナリティを分析するものなら、


機能分析は、「今、ここ」での心の働きについて、どの自我状態のどの機能が働いているかを行動面から分析するものです。

 

つまり、機能分析は、言動から判断するものなので、外から観察可能である点がユニークな点なのですね。😊

 

で、構造分析では、「P」「A」「C」と3つの自我状態に分類していましたが、

 

機能分析ではさらに、


「P」を「CP」と「NP 」に、

「C」を「FC」と「AC」の二つの機能にそれぞれ分けて、

 

合計5つの機能、

「CP」「NP」「A」「FC」「AC」で示します。

 

ちなみに、「C」についてはさらに細かくわける流派もありますが、取りあえずは、「FC」と「AC」に分かれるということで話しを進めていきたいと思います。

 

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交流分析(TA)を学ぶにあたっては、いわゆる7つのジャンルは相互に関係しあっていますが、それらを理解するには、この5つの機能をしっかりと抑えておくことが大切になっています。

 

というわけで、5つの機能の特徴をお話ししてみましょう。

 

🌈「CP」 


支配的な親 または、批判的な親 とも呼ばれ、いわゆる父親的な心と言えます。 社会のルールを守り、秩序を維持していくために働く機能で、理想・目標・正義感・責任感・統率力などと関係しています。

これらはいずれも大切なものですが、ただ、過剰に働いてしまうと、権威的・批判的・威圧的・偏見などの否定的な側面が出てきて、相手を萎縮させてしまうことがあります。


「・・・ねばならぬ」「・・・してはならぬ」という類の発言は、この「CP」が働いています。


 

🌈「NP」 


養育的な親、いわゆる母親的な心と言えます。

相手を保護し、思いやる機能で、「NP」が肯定的に働くと、本心から優しく、養育的、受容的に援助しますが、

過剰で、否定的に働いた場合には、過保護、過干渉、お節介、親切の押し売りみたいになってしまいます。   


「大丈夫」「よく頑張りました」「・・・してあげる」というのは、この「NP」が働いているとみれます。


 

🌈「A」 成人の自我状態


周囲の状況や事実を観察し、今、ここでの適切な判断をして、問題解決をしていく機能です。


「A」が肯定的に働くと、計画的、合理的、論理的といった良さがでますが、

過剰に働いた場合には、機械的、打算的、事務的、冷淡といった否定的な側面が出ます。


所謂5W1H(6W3H)での情報交換や、日常の挨拶などは、この「A」が働いています。

    

なお、「A」には、他の4つの機能「CP」「NP」「FC」「AC」の機能のバランスを取るという調整機能もあります。


 

🌈「FC」自由な子ども


子ども本来のいきいき、のびのびした心の状態です。童心に帰るというのは、この「FC」が働いている状態です。 


「FC」が肯定的に働くと、のびのびとして感情表現が豊かで、創造力、行動力、生命力にあふれていますが、

過剰に働くと、自分勝手、我儘、傍若無人、軽率で周りに迷惑をかけることがでてきます。


「わー」「キャー」「すごい!」「みせてみせて」「・・・したい」といった言葉は、この「FC」が働いています。

     

「何も気にするな!やっちゃえ!」「絶対嫌だ!」というのは、「FC」が否定的に働いているといえます。


 

🌈「AC」順応した子ども


「FC」が自分の感情をそのまま率直に表現するのに対して、この「AC」は、自分の存在が周りに受け入れられるように、周りの意向に合わせて、率直な感情表現はしません。


「AC」が肯定的に働くと、協調性、気配り、控えめで程度な遠慮、従順さという良さがでますが、

過剰に働くと、依存的、度の過ぎた遠慮、めそめそするといった否定的な側面がでてきます。


それに、率直に自分の感情を表せなくて、逆に反抗的な態度を示すということもあります。

     

「よろしくお願いします」「ごめんなさい」「お先にどうぞ」「お手伝いします」といった言葉は「AC」が働いでいます。


「私にはできません」「どうせ私なんか」というのは、「AC」が否定的に働いているといえます。 

 

ご存知かどうかわからないのですが、テレビドラマの「アリー My Love」では、主人公の女性弁護士アリーの「AC」が過剰に働いているときには、アリーの身体がメチャちっさくなるように映像加工がされていたのを思い出します。


ああいう、消え入りたくなるような気分のときには、この「AC」がメチャ働いているのだと思っておけばいいでしょう。

  

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まだまだ、5つの自我機能については、そのヒントがいろいろとありますが、取り敢えずはこの辺で。

 

次回は、5つの自我状態の機能分析で有名な、「エゴグラム」についてのお話しをしたいと思います。😊