無庵日録 (1048) 年頭所感「無常迅速」 | 日々新面目あるへし

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ブログを続ける指針に、会津八一の書「学規」に学びたい。
 一、この生を深く愛すへし
 一、かえりみて己を知るへし
 一、学藝を以って性を養うへし
 一、日々新面目あるへし

2024/01/04

 年の初めふと仏法の「諸行無常 無常迅速」を思ってしまう。未だに頭で分かっていても本当に分かっていない、分からないようになっている思いもある。結果論として分かってくるとしても明確ではない、それが今年83歳になる自分の実感である。

 

 人間はそれで良いのではなかろうか、そうありたい気持を重んじたい。これ迄までの経験による自分を消してしまうのではなく過去の経験の置き場所を新しく変えて、すべて白紙にして始めることである。

 

 無常迅速を「一瞬のイメージ」として受けとめる、それを出来る出来ないでなくこれまでの結果論を能力でなく自覚の在り方としたい。家訓に掲げた「日々新面目あるべし」を改めてこの無常迅速に重ねたい。

 

 白紙の在り方として思うに、若い頃は何も知らなかったが今も大したことはない、経験とは自分だけのいわゆる旧い個性の思い出に過ぎない、それで良いのではなかろうか。白紙で始めるとは新しい個性を出力する思いにある。