憂うつは ビオラが食べて くれました
そう答えたら ネギが笑った
「お嬢さま、ご機嫌いかがですか?」
ネギの執事が、おじぎをしながら聞いてきました。
私はご機嫌がよろしかったので、
「良くってよ。」
と答えました。
すると、執事はまた聞くのです。
「先ほどは憂うつそうな表情をしておられたので、たいへん心配いたしました。今はお顔にいつもの明るさが戻っておられるようで。何か良いことがありましたか?」
私は答えました。
「あらいやだ。心配をかけていたのですね。ごめんなさい。ええ、良いことがありました。ビオラが私の憂うつを食べてくれたのです。むしゃむしゃと。」
「それはようございました。」
そう言うと、執事はにっこりと笑ってくれました。
