夫がタルト・オ・ポムを焼いた日(初・お菓子づくり) | おいしく、楽しく、美しく!

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Le Papillon Bleu







パンもお菓子も焼いたことのないゴンタくんが唐突にピザを焼いて、私の壁をさくっと越えていった話、おぼえてますか・・ 

やるかやらないか、それだけ。ゴンタくんに学ぶ 


またやられたぶーぶー (いえ学びました)


約2年前に、渡英がきっかけでお菓子作りにはまったものの、ずっとできてなかったタルト。

(タルトって生地づくりの後、冷蔵庫で休ませて、うまく伸ばして、型にいれるのもコツがいりそうで・・)


スイーツに興味もないゴンタくんが先週末、私のタルトの壁をかろやかに飛び越えて行きました。


初のお菓子作りで(涙目) しっぽフリフリ





じつは今回のプロヴァンスで、「普段のご飯だけどよかったら」と宿泊先のご夫婦が夕食に誘ってくれて(こんなことってあるんですね!)、デザートに作ってくれた Tart Aux Pommes maison ・・手作りリンゴのタルトが絶品だったんです。


りんごにラムのきいたフラン生地、さくさくのタルト。あまりに美味しくて目をまんまるにして食べました。


甘党でもないゴンタくんが(それもかなりお腹いっぱいなはずなのに)お代わりをしたので、のけぞってびっくりしてたら、マダムが

C'est très très facile. Très simple et rapide! (すごく簡単、シンプルですぐできるのよ)

とレシピを教えてくれて


(もちろん「簡単だから作ってあげるのよ♡」な流れ)



横にいたゴンタくんに 

これ、タルト生地ってたまごと粉とさとうとバターをまぜるだけやねんてー。でりんご並べてクリームと砂糖とたまごとラム酒まぜたの流し込んで焼くだけやねんてー とはしょって訳したら



僕 それ作ろうかなしっぽフリフリ



なんでそこで『僕』?! (料理ならわかるけど)


いつからスイーツ男子に・・ 今? 


転職の打診をうけた瞬間()レベルに「なんで!?」が頭上を飛ぶ


聞くとこういうことでした。


会社のチームでちょっとした賭けをやっていて(BBCの人気TV番組 "British Bake Off" (お菓子作り選手権)で毎週「誰が残るか」をあてる。外した人は、自分でお菓子を焼いて持って行くというもの)

この前ゴンタくんが賭けた人が去ってしまい、とうとう作らなくてはいけないことになってたんです。


生まれて初めてお菓子をつくるってことで

それを会社に持って行くわけです。

そこに「タルト」をもってくるか・・


フランス人直伝 タルト・オ・ポム。 生地から手作り。


その選択、ないわー 私にはなかったー


ていうか、超心配性 やったやん?(ブログでネタにされるほどに)


たまにランダムに発揮される大胆さはどこからやってくるー なぞすぎるー





パリで買ったままになってたシリコンマットが日の目を



ロンドンに戻ってから

・ タルト生地はそこそこ行程があって私もいまだに挑戦できてない

・「混ぜて流して焼くだけ」の超シンプルなお菓子(バナナケーキなど)もある

ことも念のため伝えましたが、まったくひるむ様子もなく。


こっちが心配になってタルト生地のレシピをあらためて大調査(パートサブレやらパートシュクレやらパートブリゼやらいろんなのが出てきて、混ぜ方もサブラージュ法にクレマージュ法に・・ 涙 )


分量はマダムのレシピ、パートサブレでいくとして、作り方は簡単な「フードプロセッサーでサブラージュ法」に。これならスコーン作りでなれてるし(私が 笑)失敗なさそう。


・・と なぜか心配してるのは私だけで(いつもと立場が逆転)


要は問題はタルト生地だけってことですね。


ゴンタくんは涼しい顔。



でも作りはじめてまもなく


「りんごってどうやって切るんですか?」しっぽフリフリ 


(涼やかに聞かれた)


そうくるとはおもわんかったー 想定外すぎた。


わたしより料理できるのにりんごは切ったことなかったー



会の趣旨を尊重して手はださないつもりだったので、道具をだしてりんごの切り方を教えた後は、生地をまとめる、伸ばす、型にいれる ときだけ横にいって口をだした程度。




あっさり型にもいれて 成功させてました



「ぜんぜん簡単でした」 とやはり涼しい顔でした。


よ、よかったです・・・ 笑


ていうか事前に私すごい下調べしたから!!  


一切れ試食したのですが、初の手作りタルト・オ・ポム、フランスで食べたマダムの味、そのままで感動でした。 やればできるんやな・・ 


おいしくできて、会社でも「他の人たち(イギリス人)がこれまで作ってきたのより美味しい」とかいろいろ褒められたそうです。ほっ 子供の夏休みの宿題を手伝う親ってこんなかんじなのかな。(違?)


今年はゴンタくんの誕生日が日曜日(ふたりの夢を叶えた日)で、2年続けた会社へ持参する Happy Birthday To Me スイーツ()を焼かなかったんです。

まさか私監修ゴンタくん作スイーツを食べてもらうことになるとは・・





あまったタルト生地でサブレも(余裕やな。笑)

* パートサブレ生地って、そのままクッキーになるんですね。今回はじめて知った



後方から走ってきたゴンタくんにあっさり「イーストの壁」を越えられた私ですが、こんどは後方からいきなりびょーんと跳んできて「タルトの壁」を越えられた。


やるかやらないか、それだけ そうでしたね。ありがとう・・(涙目)笑


* ついでに「型抜きクッキーの壁」も越されてた・・ 手間がかかりそうで超簡単なドロップクッキーしか作ったことなかった(→ヘルシーオートミールクッキー


とはいえ今回はある意味一緒にやったようなものなので、私もすっかり越えた気分。タルトにキッシュに型抜きクッキーに、幅がひろがった!


(いつも思うんだけど狭めてたのは自分ってことですね)


ゴンタくん初ベーキング・果敢な挑戦のおかげで、私にもうれしい一日に。


彼がお世話になっただいすきな元上司(→懐かしの名言)の誕生日10月4日は、我家のお菓子記念日となりました。


秋らしいパンプキンタルトとか、洋梨とアーモンドのタルトなんておいしそうだな。


<後記> このタルトのレシピはこちらに掲載しました