21年ぶりの大回顧展というドガ展(至 横浜美術館)、年末にすべりこんで(*)きました。 憧れの作品「エトワール」に会えました。
本物というのは、こういうことなんだ・・ これまでみたことのある(印刷やWEB上の)作品と比べて、フットライトが見事に「生きて」いて、その光を浴びたチュチュは、背景にとけてゆくようにやわらかく透明。 羽みたく軽やかな踊り子がふわりと舞い降りる、その寸前、その一瞬・・! なんだか信じがたい気持ちで見入ってしまった。
閉館前にもう一度もどって、ゆっくり向き合いました。 もちろん他にもすてきな絵がたくさん。アンバサドゥールのベカ嬢というリトグラフもよかったし、モーパッサン「メゾン・テリエ」の挿絵も。 メアリー・カサットを描いたこの作品は、私の好きなレンズの描写と似た雰囲気でした。
あまり図録は買わないのですが(本物とのギャップを感じてしまって買えない)、今回だけは「それでもいいからぜったい買おう」とおもいながら一つ一つ絵をみていました。
私はどちらかというと、ぼってりとコテコテな油彩よりも、パステルの透明感とやわらかい感じが好みで、そういう意味でもドガは好き。 ドガの描く青磁色もだいすき。 それから、彼の描く肖像もとても魅力的。 とても親密で、目の表情にドキッとする。なにを想っているんだろう?とその人のことが知りたくなる。そんな「ほうっておけない」表情を描くドガ。
彼のアトリエに遺されていたパレットの展示を見たとき、意外にも涙しました。 明日続きを・・というような臨場感。 あ、私の好きなあの色、白の横に作ってる! このパレットからあの絵たちが描かれたんだとおもうと感無量でした。
去年、39歳はこんな年にしたい と書いた中の一つに、一流の芸術に触れる、とありました。いま見返すと、他のことも含め、なかなか感慨深いです。
* 軽やかに 「すべりこむ」 と書いてみたけど、実際は 「にじり寄る」 でした。(長蛇の列・・)

