朝井リョウさんの「イン・ザ・メガチャーチ」を読了しました。
朝井リョウさんらしい切り口で話が展開されていました。
現代社会における「誰もが何となく気づいているけれど、言語化されていないシガラミ」
のようなものが小説を通して、明らかにされていたような気がします。
とても、とても、面白かった。
本書のテーマである”ファンダム経済”すら知らなかったけれど、
異なる立場の三人の視点から、最後には全て繋がってくるストーリーが最高でした。
本書で何度も出てくる2つのワード
- 「視野」
- 「本質」
社会人であれば、毎日何度も耳にするような言葉ですよね。
一般的に、視野は広く持ったほうが良いし、本質は突いているほうが良い。
でも・・・
何が本当に対象のためになるのかとか、何が今最も本質的な行為なのかという問いは、”視野を拡げて考えてみると”という呪文を唱えさえすれば、その答えを永遠に反転させられる。
つまり、どの角度から見ても間違いなく本質的に正しい答えなんて、どこにもない。
可能な限り本質的でありたいあまり、そして誰からも攻撃されたくないあまり、さらに視野を拡げるべく視点をどんどん後ろへ引いていくと、いつの間にか誰の姿も見えないくらいに自分だけが全てから遠ざかっている。
これは、個人的にだいぶ刺さりました。
他の読めていない作品も読みたくなりました。