その日の面会では、かなりの収穫があった。


今までは、被害者の方と息子の供述が若干ズレており、息子が否認しているとされていた。


それについて、被害者の方が供述を変えたと、今日の取り調べで刑事から聞いた。と。


よって息子が嘘をついているわけではない!と証明された。


それによって、容疑をかけられている罪名が、少し変わる(軽くなる)と思うと、担当刑事さんが息子に言っていたらしい。


検察官も、もう一度息子から話を聞きたいと言っているから、検察庁に再度行くことになったと。


そこでのお話で、観護措置を取られるかどうかの分かれ道で重要だと言われたらしい。

(当時は、「勾留に代わる観護措置」中)


息子は、観護措置は取られずに、あと1週間ほどで出れると期待していた。


でも私は弁護士から、ほぼほぼ観護措置を取られ、さらに4週間の収容と聞いていた。


あまり期待さしては可哀想だと思ったが、その弁護士の見解を伝えることはできなかった。


この幼い息子に、その現実を今突き付けることは私には出来なかった。


今にも壊れてしまいそうだったから。


でもこの被害者の方の供述は、息子にとってプラス材料であることは確かだった。


いち早く国選弁護士に伝えようと思いながら、鑑別所を後にした。