4月12日(金)仁和寺訪問記の続きです。
桜苑に入りました。
遅咲きの桜として知られている御室桜。その数約200本で、江戸初期にはすでに現在の場所に植えられていたよう。
また江戸中期には、観桜の名所として知られており、丈が低く根元から枝を張る御室桜と、その満開の花を愛でる人々の風景が「都名所図会」にも紹介されています。
仁和寺の御室桜は京都のお花見シーズン終了を告げる花。花の寿命は短く、満開から散るまで4〜7日ほどだそう。
確かに。前日満開になったばかりなのに、既に散っている花もありました。
半周した所で、五重塔が見えました。
江戸時代と変わらない光景。台に昇ると、御室桜と綺麗に絡みます。
そして一段上に移動。すると、五重塔が雲の上に浮かんでいるように見えました。
桜の帯も圧巻です。
台の上から景色を撮ったり、台の下で花を撮ったり。桜苑は観光客でいっぱいでした。
白っぽくて大ぶりな花。染井吉野が絶世の美女だとしたら、御室桜は色白でぽっちゃりした女性といったところでしょうか。
真ん中の通路を歩いて出口に向かいました。
真っ白な花が青空に映えます。
出口付近に、大正13年(1924)国の名勝に指定された事を示す碑がありました。
これで御室桜も見納めです。
桜苑から離れました。
茶所の傍に咲く赤紫色の花。適度に緑があって綺麗です。
赤紫色の花はコバノミツバツツジ。通常、桜と濃淡で植えられます。
満開のしだれ桜は迫力満点。
満開になってから日が経っているようで、花の色が濃いような気がします。
しだれ桜に五重塔を絡めて撮影。
それだけでは飽き足らず、五重塔を正面から撮影しました。
紅豊
楊貴妃
松月
紅華など、里桜もたくさん咲いていました。
経蔵前のコバノミツバツツジも満開です。
この花もこれで見納め。
金堂前は大混雑。伽藍拝観は断念して、花撮りに専念しました。
もりもりの御室桜。
観音堂の屋根がちょこっと顔を出しています。
寛永18年(1641)から正保元年(1644)にかけて建立された観音堂。非公開らしく扉が閉まっていました。
そして御影堂前。
紅豊は満開。
枝垂れ桜も満開。
染井吉野は散り始め。地面に桜のじゅうたんができていました。
真言宗の祖師である弘法大師空海、仁和寺開山寛平法皇、第二世性信親王を安置する御影堂。
現在の御影堂は、慶長年間(1596~1615)造営の内裏清涼殿の一部を賜り、寛永年間(1624~44)に再建されたものです。
御室桜の大木。枝が地面すれすれの所まで伸びています。
満開の桜から、強い生命力が感じられました。
最後に霊宝館。
しだれ桜もこれで見納め。
春季名宝展「仁和寺の動物大集合」を見ました。面白そうなタイトルだったのにあまり印象に残っていません。
御室会館に入ってお土産を買いました。
1点目は御室せんべい。表面に御室桜の紋がプリントされていて、カステラのような味がします。
2点目は御神酒飴。酒粕を固めた飴で柔らかく、日本酒の味がします。
東門から振り返った景色。西日が眩しく桜が黒ずんで見えます。
時刻は午後4時半前。仁和寺を出て、最寄りのバス停に向かいました。
おわり