六甲ミーツ・アート2018② | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

 風の教会は、1986(昭和61)年に六甲オリエンタルホテルの敷地内に建てられた教会で、北海道の「水の教会」、大阪の「光の教会」と合わせ、安藤忠雄(1941-)氏の教会三部作と言われています。

 

 2007(平成19)年の六甲オリエンタルホテル閉業に伴い、教会も閉鎖されました。2017(平成29)年にホテルは解体され、現在は教会のみが残っています。ここにもアートがありました。

 

 作者のさわひらき(1977-)氏は、ロンドンを拠点に世界各地で活躍する現代美術家で、自身の心象風景や記憶の中にある感覚を、ビデオインスタレーションで表現するアーティストです。

 

 作品名は「absent」。人気の無い教会の中に、独りでいた時の心境を表現したように思えます。

 

 スピーカーからかすかに音が聞こえました。音は「mama!milk」の生駒祐子氏が制作したものです。音があることにより、映像に躍動感が出たように思えました。

 

 教会の隅に長年使われていないオルガンがありました。このオルガンはただ置いてあるだけですが、機材と対極にあることで、作品の空間が広く感じられました。