24日は春休みの土曜日だったので、親子連れの参拝が目立ちました。参拝に来た男性が力石(ちからいし)を持ち上げようとしていましたが、びくともしませんでした。淡路島は相撲が盛んで、今でも各地で重い石を持ち上げたり運んだりする力比べが行われているそうです。
拝殿で30代女性の厄払いが行われていました。厄年の風習は陰陽道の教えに由来し、平安時代に浸透したと考えられています。大厄の33歳は家督を子に継いだり、子育てなど家庭での役割を終える歳であり、同時に神社仏閣で役を果たせる歳でした。「厄年」ではなく「役年」。今のように災難が降りかかりやすい年ではなかったようです。
祭神は伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)。この2神は夫婦の契約を結び、夫婦で最初に生み出したのが淡路島。それから四国、九州、本州と続々に島を作り、日本列島を完成させたと伝えられています。そして晩年。夫婦は息子の天照大神(アマテラスオオミカミ)に政治を任せ、隠居した場所が伊弉諾神宮です。
御神木は「夫婦大楠(めおとのおおくす)」。2本の楠がいつしか根を合わせて一株に成長したもので、伊弉諾尊と伊弉冉尊の霊が宿ったと信仰されていて、淡路の古地誌にも「連理(れんり)の楠」と記されています。1973(昭和48)年、兵庫県の文化財に指定されました。
樹齢は約920年。写真に収まらないほど、背の高い木でした。
岩楠(いわくす)神社は、子孫繁栄、夫婦円満、延命長寿の御利益があります。他、眼病治癒の御利益がある「左右(さう)神社」、武運長久の御利益がある「鹿島神社」と農業を守る「住吉(すみのえ)神社」、酒造や醸造の発展を祈る「竈(かまど)神社」と防災の神が宿る「根(ねの)神社」が祀られていました。
淡路祖霊社には、淡路島出身のご先祖様や、伊弉諾神宮の歴代住職が祀られています。
東門で引き返しました。
東の方角に伊勢神宮があるため、東門の近くに伊勢神宮逢拝所があります。
頭髪感謝碑。髪(カミ)が神(カミ)に通じることから、髪が生えていることに感謝し、育毛や発毛を祈願すると共に、理容・美容業界の発展を願って業界の方々が建てた碑です。
伊弉諾神宮を出て次のスポットへ向かう途中、斎田がありました。どうやらここで神に供える米を栽培しているようです。